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お義父様とお義母様は夜会に出席されるので夕食はリオネル様と二人っきり。
リオネル様の部屋に夕食が用意されると言うことは……。
やっぱり……。
「私、此処で食べるのですか?」
「今日、一日って言ったでしょう」
私は、まだリオネル様の膝の上なのです。
「リオネル様、食べにくいでしょう?」
夕食は、ゆっくり食べましょうと膝の上から降りようとするとリオネル様が腕に力を込めた。
「レティシアが食べさせてくれたら問題無いよ」
えぇ!!
リオネル様は期待に満ちた瞳で私を見つめてくる。
うぅ…。
「あ、あーんして下さい」
え…可愛いかも。
大人しく口を開くリオネル様が可愛くて、あれもこれもと食べさせているとリオネル様が私の手を掴んだ。
「次はレティシアの番だよ」
「私は、自分で食べられます…」
自分で食べると言ったのにリオネル様は私の口にフォークを差し出す。
「はい、あーん」
口を開くとリオネル様は次から次へと私の口にフォークを差し出す。
「も、もうお腹いっぱいです」
リオネル様に食べさせてもらうのは何度もあるけど一生、慣れない気がする。
「レティシア可愛い」
リオネル様が突然、頬にキスをした。
「ひゃあ」
もう!!
「俺のお嫁さんは世界一可愛い」
リオネル様が、ぎゅうっと私を抱き締める。
私ばっかりドキドキしてズルいから私もリオネル様をドキドキさせてやる!!
リオネル様は普段からスキンシップが多いけど私の方から触れるとすぐに赤くなる。
なので、私もリオネル様の背中に手を回してぎゅっと力を込めて抱き締め返した。
リオネル様の身体がピクリと反応した。
そっとリオネル様の顔を見ると頬が赤くなってる。
ここで、止めを指せば完璧なのでは…?
「私の旦那様も世界で一番ステキです」
「レティシアが悪いんだよ」
「え?」
何が…?
「!?」
リオネル様が私に何度も口付けを落とす。
苦しくなっても止めてくれなくて、再度フラフラになりました。
返り討ちに合ってしまった……。




