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それから月日は流れてリオネル様は貴族が通う学園に入学された。


リオネル様は、それはそれは美しく成長され、あれ以来エマがリオネル様のヘアカットを担当しており私好みのイケメンへと日々磨かれている。


私、長髪が好きなんて一度も言った事が無いのにエマは何故、知っているの?

エマ、恐ろしい子。



そして私は今、寂しい。

リオネル様が学園に通うまでは、週の半分くらいを一緒に過ごして居たので、とても寂しい。


リオネル様に逢えるのは週末だけなのに先週は予定が合わずに逢えなかったのでリオネル様に逢えるのは二週間ぶり。



ルグラン邸に着くとリオネル様が出迎えてくれた。


「レティシア久しぶりだね」


リオネル様は私をエスコートしてお茶が準備してある部屋に案内してくれた。

ソファーに向かい合って座るとリオネル様が何気なく学園の出来事を話し始めた。


リオネル様は学園の様子を教えてくれていただけなのに私は私の知らないリオネル様の話に急に寂しくなってしまい我慢してた涙がポロポロと零れてしまった。


リオネル様は慌てて私の隣に座るとハンカチで涙を拭ってくれた。


「レティシア、何か酷い事を言ってしまったかな?」


リオネル様が困った様に眉を下げた。


「リオネル様ごめんなさい」


リオネル様は何も悪くない。

私が自分勝手な感情で泣いてるだけなのに困らせてしまった。


「レティシア、涙の理由を教えて?」


リオネル様の優しい声に胸が痛くなる。


「リオネル様が学園に行ってから逢えなくて…ずっと寂しくて…」


リオネル様が目を見開いた。


「レティシアは、その…俺の事を好きだと思って良いのかな?」


リオネル様が真っ直ぐ私を見つめてくる。

私が小さく頷くとリオネル様は顔を赤くして「ずっと片想いだと思ってた」と私を優しく抱き締めてくれた。


リオネル様も私の事を想っていてくれたのが嬉しくて私はそっと背中に手をまわした。

リオネル様の腕の中で嬉しいのと恥ずかしいのでモゾモゾしているとリオネル様の両手が私の頬を包んだ。

ゆっくり顔を上げるとリオネル様の優しい瞳に見つめられて、これから起きる事に頬が赤くなる。

目蓋を閉じるとリオネル様の唇が優しく触れた。


柔らかくてあったかい…。


リオネル様は何度も角度を変えてキスをしてくる。

頭がぼーっとなりながら息が苦しくなってきてリオネル様の胸を押すと

リオネル様は唇を離した。


「ごめんレティシア」


息を整えて顔を上げると真っ赤な顔をしたリオネル様が困ったように私を見てた。


「だ、大丈夫です」


恥ずかしくてうつ向いてしまうとリオネル様は私を自分の膝の上に座らせた。


「!?」


「寂しかったのはレティシアだけじゃないよ」


そのまま腰をホールドされて頬にキスをされた。

リ、リオネル様ってこんなに積極的だったの?


「レティシア、来週の休みはデートしようか?」

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