14.side リオネル
レティシアに言われて身体を鍛えると魔力が安定してきた。
それでさらに鍛える為に剣術を学ぶ事にした。
魔力に頼りきって、いざと言うときにレティシアを守れなかったら何の意味もない。
魔力が使えなくてもレティシアを守れるように強くなる。そう決めた。
剣の鍛練を始めたと言ったらレティシアが見学をしたいと言ってきた。
レティシアにカッコイイ所を見せられるチャンス。
張り切って鍛練をした。
当日、レティシアにカッコイイ所を見せる予定だったのに…。
現実は上手く行かない。空回りしてばかりで、まるでレティシアへの気持ちのよう。
レティシアが来たのに気付いた師匠が休憩にしてくれたので、すぐレティシアの元へ走っていった。
「レティシアいらっしゃい」
「リオネル様、お招きありがとうございます」
「レティシアには、もっとカッコイイ所を見せる予定だったのにな…」
「充分、カッコ良かったです!!」
カッコ良い?
レティシアは、カッコ良いと言った?
「リオネル様は魔力が多くてとてもお強いのに、どうして剣術も学ばれているのですか?」
「身体を鍛える目的もあるんだけど、一番の理由は魔力が使えなくてもレティシアを守れるようにだよ」
レティシアの目を見つめて言うと少し頬を赤らめた。
もっと意識して欲しい、もっともっと。
「リオネル様…」
レティシアが何かを言いかけたけど師匠が休憩終了の合図をしたので鍛練に戻った。
レティシア、君にこの気持ちを伝えたら君は困ってしまうだろうか?
いつも読んで下さってありがとうございます。
次回からリオネル様のみ学園編スタートします。
レティシアは、一つ下なのでお留守番です。




