力を持つ者達
なかなか、かなりお待たせしてしまいましてすみません。
なかなか、かなり短いですがキリが良いので投稿いたします。
『グッドモーニングサタデー』と言う短編を投稿いたしましたのでよろしければそちらの方もどうぞよろしくお願いいたします。地Fの後の物語となっております、ネタバレになるかもしれませんが地Fの世界観のより深い理解に繋がると思います。
では、お楽しみいただけたら幸いです。
煉獄の先、極寒の統べる凍獄にて、
「こんにちはー」
「ああ、どうも」
「はじめまして」
三人の男女が互いに挨拶を交わし談笑を始める。
「いやー、逃げられてしまいましたねー」
「ああ、やはりあなた達もでしたか」
「気付かない方が変ですよね」
「ですよねー」
「ああ、だな」
「奴が何処に行ったか分かりますか?」
「ぜーんぜん」
「ああ、だが、残り香のする奴の居場所ならなんとなく分かるぞ」
「それはよかったです、これでようやく同胞達の仇を打てます」
「茶番を終わらせよー」
「ああ」
「案内をお願い致します」
*
霧曇 蓮華は思いついた。
「あ、私のクラス思い付いた」そしてそれを口に出す「【 旅人 】じゃん」
「ぬぬぬ、確かにそうでござるな」そして神獣たる白彦がそれを認めた事で霧曇 蓮華のクラスが確定する。
クラスが確定したことによりスキルがその力を発揮する。
最初に発動したのは【 ロンサム 】、多種多様が大好きな大いなる神が最後の一匹となってしまった者達へ贈ったとされるスキルで俗に【 恩恵 】と呼ばれる条件を満たすことで得る事の出来るスキルの一つ。そのスキル効果は種族レベル5毎にクラススキルを得るというもので、大いなる神の『なるべく長く生き残って欲しい』という意思が垣間見える数少ないスキル。
そして霧曇 蓮華もその恩恵を受ける。
【 旅人 】のクラススキル【 磨り減らない靴底 】を習得、スキル効果:物が長持ちする
一見、しょうもなくも見えるこのスキルが屍霊形種である霧曇 蓮華に大いなる力を与える。
屍霊形種とは屍に霊がその魂を収め形を造った存在であり魂が本体で肉体は形に過ぎない。デスナイトが鎧から鎧へネクロダンサーが死体から死体へ移れるのもその為だ。
クラススキル【 磨り減らない靴底 】の効果が霧曇 蓮華の肉体に反映される。
そのことで肉体強度が出力に耐えうるものとなり、そこにスキル【 地点Fヲ超ユル者 】の効果が重なる。
条件を満たしたことにより霧曇 蓮華は種族の上位転生を果たす
【 Clown=Lord の怪物 】→【 Clown=Lord の魔物 】
上位種族に転生したことで大幅に上昇したステータスとスキル【 狩人ノ才 】により低レベルながらもクラスアップを果たす。旅し鍛えられた才有る者のみが就くことのできるクラスへと
【 旅人 】→【 冒険者 】
クラス【 冒険者 】:秘められた世界の真理を開けし鍵を掴む事の出来るクラスの一つであり上位クラス【 勇者 】【 導きし者 】【 賢王 】などへのクラスアップが可能なクラスでもある。
霧曇 蓮華は先程就職したばかりなのに転職してしまった。
いや、スピード出世と言うべきか。
「うわあああああああああああああ!!!!?????」
人は職に就き始めて社会に組み込まれる。
そして社会とは多くの人々によって構築されている。
スキル【 菌と死体はお友達 】の効果が正常に反映される。
Clown=Lord は言っていた、『100万を超える同胞の灰を抱きし者、仇である魔物の皮を被る者、霧曇 蓮華よ、君の旅路に幸あれ!!』と。
霧曇 蓮華の肉体には100万を超える同胞の遺灰が詰め込まれている、仇の皮の中に。
その100万を超える遺灰が解き放たれた。
霧曇 蓮華が生まれ変わった直後にも解き放たれた彼ら遺灰の死者は街を一つ呑み込んでしまう暴走を起こした。しかし、今は違う。
スキル【 魂ノ捕食者 】:魂の掌握及び捕食。【 魂ノ守護者 】と同質のスキルではあるがカルマ値の観点から見ると真逆に位置するスキル。
本来、悪魔やソールイーターなどの魂を糧とし生きる者達が持つ能力であり、それ以外の者が所持していても効果を発揮しないスキルである。例えるなら、粘土生命体が【 鰓呼吸 】のスキルを持つに等しい。
つまり、このスキルを持つという事は霧曇 蓮華がそういう存在であるという事だ。
クラスを得た事でベクトルを与えられたスキルが力を発揮する。
霧曇 蓮華は100万を超える遺灰達を完全に掌握した。
お友達と捕食者のスキルで成しえた奇跡、その奇跡には Clown=Lord が授けた杖が力添えをしているのだが霧曇 蓮華はそれを知る由もない、それどころではないから。
「うわああああああ!!! ど、ど、ど、どうすれば?????」電話係の派遣社員が急に会社から大金を渡され事業を展開しろと言われても戸惑うだろう、今まさにその状況に彼女は居る。
溢れ出る灰、流出して行く金、『止まれ留まれ』と思うのは当然の流れかもしれない。彼女もそう思ったのだ、そしてお友達はそれをした、その場に留まった。
勢い良く溢れ出て来た100万を超える遺灰が『溢れ出ないように留まる』と言う行動を起こしたのだ、遺灰は圧迫され形を変えた。
巨大な金剛石が出来上がった。
「うわああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」いきなり頭上に巨大な物が出現したら人は何を思うだろうか、彼女は『どっかいけ』と思った、またしてもお友達はそれを実行した。
奇跡的だったのはその金剛石の塊に彼女の持つ杖が取り込まれていた事と移動した先に醜悪な怪物が居た事だ。
「うわわわわわわわわわわわわわっ!!!!!!」
ウォルターボに現れた怪物との一件はこのような形で幕を閉じる事となった。
怪物を倒した彼女はこの後思わぬ形でウォーカーの仲間入りを果たすことになる。
「白彦ーーー!!! 助けてーーーーー!!!!!! 訳が分からないよーーーーー!!!!!!」
『 アハハハハハハハハハ!!!!!! 』
お読みいただきありがとうございました。
次話もよろしくお願いいたします。




