残念すぎる幼馴染み
第1話 残念すぎる幼馴染み
俺の名前は平山直斗。私立破央高等学校に通い始めた高校一年生だ。俺が席に座っていると、そいつはニコニコしながらこっちに向かって来た。嫌な予感がする。
「ねーねー。売店行こーよー、直斗の奢りでー。」
嫌な予感は的中した。ていうか何言ってんだコイツ。まだ一時限目も始まっていないというのに、人に奢らせようとしているコイツの名前は小鳥遊結奈だ。俺の中学時代からの友達で、童顔かつ低身長の小鳥遊は黙っていれば可愛い、可愛いんだが、口を開けばアニメの話ばかりするいわゆるオタクという奴だ。それだけならまだしも下ネタが大好きな変態さんなのだ。
「あのなぁ。なんで俺が奢る前提な訳?というか、奢るつもりなんて少しもないんだけど。」
と、いつもと同じような会話が始まってしまう。
「えー。別にイイじゃん。」
「よくない」
と恒例とも言える会話をしていると、HRの始まりを予告するチャイムが鳴り響く。
「ほら、ホームルーム始まるぞ。早く席に座れ。」
俺の言葉に、はーい。と、適当な返事を返し、席に着く。
「今日は確か、新任の先生が来るんだったな。」
そう。今日は学校に新任の先生がやって来るのだ。しかも、うちのクラスの担任になるらしい。
ガラガラッ
噂をすればなんとやら、とはよく言ったものだ。
「皆さん。今日からこのクラスの担任になります、日比谷蓮と言います。担当教科は国語です。皆さん今日からよろしくお願いしますね。」
そう言って教卓に立ったその教師は、華奢な手足に閑静な顔立ちでとても可愛らしい見た目をしていたのだ。
その後、その先生が人気者になったのは言うまでもない。
その日のお昼休み
「日比谷先生ヤバくね!?」
「めちゃくちゃ可愛かったな!」
その日のクラスの会話は言うまでもなく日比谷先生一色になっていたのだ。もちろんだが小鳥遊も例外ではない。
「日比谷先生めちゃくちゃ可愛かったね♡直斗!」
いつも以上のテンションで話しかけてくる。
「確かに、可愛かったな。」
そんな会話をしていると、突然、二人の女子が話しかけてきた。
この作品を閲覧して頂きありがとうございます。初投稿で文章力も余り有りませんが生暖かい目で見てやって下さい。