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45・僕とお嬢の夏休み

作者「よっしゃぁ!」

霞「うざぁい」

作「だって俺ここまで速く更新したのひっさしぶりだぜ!」

霞「これが普通なんじゃないの?」

作「ぐはぁっ!」

霞「まぁこれからも精進しなさい」

作「はい。ホント頑張りますはい」

霞「で、今回は突然のお嬢ネタだね」

作「うん。お嬢は夏休み中ちょくちょく出す予定だからまずはジャブみたいな?」

霞「ふーん。にしても最近の慎鎮静中だな。良いことだけど」

作「あー。それはアレだ。ポケモンでいえば我慢の状態。ドラクエならバイギルトだね」

霞「うぇ。いつ爆発すんだよ」

作「私にも分からない。アイツはこの作品で唯一の独立生命体だ」

霞「消えねーかなー」

作「むりむり。さ、本編でこらしめなさい。でわでわー」

サンサンと照りつける太陽。純白の砂浜に打ち寄せる波に身を任せるように流される貝を眺めてから現実を受け止めようと思う。ふふふ、まるでネバーランドみたいだぜ

いっそ夢であってほしい

「あら、お気に召しませんでした?私達以外にギャラリーはいませんのよ?」

「・・・・眼を覚ましたら常夏の無人島って漫画みたいな流れはやめてほしいな。取り敢えず拉致って事で訴えるぞ」

「あらあら。警察が動いて下さるかしら?」

無理だよなー



俺他3名を無断で拉致し、三泊四日・常夏無人島ツアーに強制参加させた深娜はこのくそ暑い日射しの下、平然とお嬢の隣に立っている

「・・・何。文句でもあるの?」

「・・・・ないっス」

視線を反らし海を見れば慎と両手を繋ぎ勢いよく回り始めた加弥は遠心力により大空に舞った。ガッツポーズをする慎に今度は洸夜が頼み同じ様に洸夜も空へ翔んでいった

「・・・・」

「あら、楽しそうですわね。貴方も一緒に遊んでいらしたら?」

下から上へ向けて視線を辿れど起伏の少ないスレンダーな体格に白のビキニという深娜に対抗してかの格好。どちらかといえば加弥に近いのだが言わぬが吉とみた

「霞君、更衣室はそこの小屋を使うといい。着替え等は準備してある」

幸澤に指示された場所で着替えを済ませ改めて浜辺に腰を降ろす

「なんでまた無人島なんかに連れてきたんだ」

「私だって夏休みぐらいはありますもの。これでも学生ですわ」

「・・・・え?」

「なんですのそのえ?とは。まさか成人とでもおもってまして?」

「いや・・・学校行ってたんだ。てっきり家庭教師かなんか雇ってんのかと思ってな」

お嬢はクスクス笑い俺の隣に腰かける

「私だって学校に行きクラブや委員会にも参加しますわ。まぁ忙しい時は欠席していますが、それなら今度光世高校と交流会でも開こうかしら」

「何処の高校だ?場合によっては会長に相談してみるが」

「私が通ってますのは聖鳳華女子大付属高等学校ですわ」

メッさ御嬢様学校じゃねーかよ。普通に考えて一般高校なんかと交流会する事は万に一つもないな

「私、次期生徒会長ですので多少の我が儘は通せますわ」

すると今まで黙りだった深娜が然り気無く補佐をする

「あの方が資金面を全面的に援助したおかげであの高校は出来た様なものなのよ。その御息女である御嬢様が言えば学長であっても拒むことは滅多に無いのよ」

金持ちってのはどうしてこう・・・イラッとさせる程金をここまで豪快に使うかね。聖鳳華女子大っていえば海外にも名は広く知れ渡る程の一流女子大。豪華さと設備の良さは群を抜いてるからな

「かーすみー!早くあそぼ―よー!」

加弥が浅瀬で手を振っている。その後ろで二度目のフライトに挑戦している洸夜が回り始めた

「ふふ、お呼びですわよ。貴方も隅におけませんわね。この子の他に二人も女性に慕われて」

深娜は何か抗議したそうだったが結局諦めて小さく溜め息を吐いた

「どうだお嬢。一緒に泳ぐか?」

お嬢は暫し目を丸くして俺を見てくる。そして相変わらず優雅にクスクス笑うと俺に手を差し出して来た

「それではエスコート宜しいかしら?私同年代の方とこうして遊ぶのは初めてなの」

「俺で宜しければ御手をどうぞ。精々退屈させない様に努力するよ」

小さく真っ白な手を取り初のお嬢エスコート。うわめっちゃ華奢なんだけどお嬢

「どういう心境の変化かしら?いつもなら邪険に扱うのに」

「ん?ほら香水つけてないだろ。そんだけ」

俺はお嬢の使ってる香水嫌いだからな。やたらキツいんだよアレ。加弥とか洸夜も使ってるみたいだけどお嬢とは雲泥の差だと思うよ

「貴方って本当に変わってますわね」

「自覚してるさ」

お嬢の隣を歩きながら深娜に声を掛ける

「お前もさっさと着替えてこいよ。ただ砂浜で立ってるだけか?」

「わ、私は別に・・・」

「はぁ、ったく。お嬢、一言言ってやれ」

お嬢は苦笑いをしながら深娜の方を向く

「昔から貴女って遠慮ばかりよね。今日ぐらい同年代の友達として一緒に遊びたいわ」

「そ、そんな、私が御嬢様の友達だなどと」

狼狽える深娜を見てて本当に笑えてくる。滅多に見れないお宝映像だな。俺は加弥より更に軽いお嬢をお姫さま抱っこよろしく抱えて深娜に背を向けて歩き出す

「早く着替えてこいよー。じゃないとずっとお嬢この格好だからなー」

後ろで猛ダッシュする足音を聞きながら思わず笑みがこぼれる。本当深娜はお嬢想いだこと

「・・・・あの、私非常に恥ずかしいのですが」

「気にするな。ノーギャラリーなんだろ?」









5分後に深娜の脳天ドロップが炸裂した辺りで漸くメンバーが揃い、何を思ったか加弥が水面下でローキックをかましてきた


なす術なく倒れる俺に追い討ちを掛ける加弥は俺の上に飛び乗った。首筋辺りに乗り掛かり、何故か耳を手綱にして加弥が吠える

「カスミ丸発進!」

「ウオォォォォ!って吠えればいいのか?」

肩車されてる加弥は上機嫌で足をパタパタさせ、洸夜は羨ましそうに指をくわえて期待に満ちた瞳で見てくる

だがいかんせん俺は夕月でないので非力そのもの。加弥で限界なのだ

「あら、楽しそうですわね。私もしていただこうかしら?」

「御嬢様!危険ですのでお止めください」

深娜に止められ若干不服そうなお嬢は何故か俺に八つ当たり気味に押してきた。無論体の重心がやや高くなり不安定な肩車の要である俺を押すとどうなるか

「いやあぁぁぁぁ!」

「うわぁぁぁ」

ざっぱぁーん

「がばぁぉぉ!はなぜ加弥!おぼれぶうぅ!」

軽く死にかけた俺は本気でお嬢に仕返ししたい。したいけど鉄壁の深娜が前に出ては何も出来ない

とそんな事を考えてたらいつの間にか洸夜が背中に張り付いてる訳で深娜にも負けず劣らずの双胸がエライことになっているねえ洸夜さんお願いだからよく考えて行動しようねほらなんか二名ほどこえーしほら加弥なんか貝殻を武器ににじり寄ってきてるしこらなんで更に強く抱きつくかな動けない動けないウゴケナイ

「か、霞君、その・・・・おんぶ」

「ふぁいっ!何を言っちゃってるかな洸夜ちゃん!」

しかし止める間もなく張り付いてしまった洸夜を力任せに振り払う事も出来ずカスミ丸2号がここに完成した。すいません洸夜さんそんなに密着しないで

「仲がよろしいですわね。深娜も悠長に構えていられませんわよ?」

「お、御嬢様!私は別に・・・何もありません!」

「ふふ、そういう事にしておきましょう」

反論したくても出来ない深娜は腹いせにやっぱり俺に向かってきた

つか人が乗ってるのに飛び蹴りってどうなのさ




それから浜で野郎VS乙女のビーチバレーで加弥の絶妙な反則技を華麗に無視した審判お嬢に抗議して返り討ちにあったり、慎を砂浜に直立で埋めてみたり何をどうしてこうなったのかお嬢に日焼け止めクリームを塗る羽目になって終わり次第リンチにされて慎の隣に埋められたり散々な目にあった。つか縛るってどんだけ非道なんだよお前等




そして夜。無人島に不釣り合いな超豪華な別荘で夕食を食べていた時、お嬢の何気無い一言から始まった

「そういえば、私肝試しをしてみたいの」

その瞬間加弥だけが時の狭間に落ちた様にピクリとも動かなくなる。しかしお嬢は気付いていない

「一度でいいからやってみたいと思ってましたの。よろしいかしら?」

加弥は動かない。しかし深娜は即答し洸夜も了承。俺はどっちでもいいと答えると加弥が本気で泣き付いて来たのは余談である

「島の中央付近には大きな古株が御座いますの。今から幸澤に目印を置いてこさせますので二人一組で取りに行きましょ」

二人一組の言葉にすすり泣いてた加弥がピタリと泣き止みゆらりと立ち上がる。加弥の脳内でどんな未来予想しているのか定かではないが威嚇する様にいつもの二人を睨む。背景に雷鳴が轟いてそうな雰囲気の中、幸澤はお嬢に一礼すると足早に目的地へ向かった

俺はクジをのんびり作りながらふと思い出した。そういや慎掘り出してなかった



「ようお前コノヤロウ。俺はアレか?現代風にアレンジした晒し首か?」

「いやすまんな。自力の脱出で一杯だったもんでつい」

「ついじゃねーべ。このすっとこどっこい!」

「あ、今から肝試しやるから着替えてこい」

「すっとこどっこい!」

よく分からない返事を残し走り去る慎に正直気持ち悪いなーとか当たり障りない感想を胸に抱きながらせっせとクジを作り続けた

その間中互いを牽制し合う三人とそれを見ながら微笑むお嬢。なんか肝試し慎辺りが妥当なパートナーかもな



「さて、幸澤も帰ってきたし早速引くか。ほれ慎。先に引け」

慎が引いたのは2

俺が引いたのは1

ガッツポーズする二人を横目に箱をテーブルに

「さ、引く順番決まったら引いてく

「わ、私はまだいいよ。コウちゃん引いたら?」

「私!私もまだいいよ。大川さんどうぞ」

「・・・・御嬢様、お先にどうぞ」

確率は1/4。いかにしてその1を掴むか。互いに戦略を練っている

「それでしたら私がお先に失礼しますわ・・・・あら、貴方と一緒ね?」

お嬢、お前1引いちゃったのかよ。ほらみろ、三人仲良く時の狭間に落ちたし

「それではエスコート再び宜しくお願いします」

「あー・・・・うん。了解した。じゃ、行ってくる」

動かぬモノに一応声をかけ、俺とお嬢は家を後にした




月明かりの他に懐中電灯のみで森を歩く俺とお嬢。程よく整備が行き渡っているので迷う心配はないだろ

「貴方と二人だけで歩くなんて初めてですわね。お会いした時は想像もしませんでした」

「まぁな。俺だってそんな事考えなかったよ」

隣を歩くお嬢は後で手を組み楽しそうに歩いている。こういう仕草をみてると同年代には見えないな。つかお嬢子供っぽくね?

「それで、深娜は御迷惑かけてないかしら?あの子変な所で頑固だから」

「安心しろ。たまに暴走するけど周りに被害は出てない。俺が被害を受けてるだけだ、安心しろ。俺はまだ闘える」

「えっと・・・苦労なさってるみたいですね」

「うん。最近打撃に対する耐性がついてきて」

ちょっとやそっとじゃ倒れないこの体はある意味日々の賜物かもしれない

「私は最初、深娜を出すのに少々不安がありました。あの子は昔の事が原因で笑う事も無く、ただ私の事を第一に考え無茶ばかりしてましたの」

「・・・・」

「でもあの子には幸せを見付けて貰いたくて貴方の所へ行かせました。結果としては最良だったかもしれませんわ」

お嬢は立ち止まり俺に向き直る。そして深々と頭を下げた

「霞さん。本当にありがとうございます」

「・・・いいってそんな事言わなくて」

「それでも伝えなきゃいけませんもの。貴方は深娜と、私にとっての恩人ですもの」

俺はムズ痒くなり、お嬢の頭に手を乗せ少し乱暴に撫でな

「きゃっ、ちょと何をなさいますの!」

「なに畏まってんだ。今更そんな事言われても逆に俺が恥ずかしいって」

手を退けて懐中電灯の灯りを進路に向ける

「行くぞお嬢。お前の所の可愛い可愛いお友達が心配してまってるぞ」

お嬢は手櫛で乱れた髪をサッと直し小走りで俺の隣に駆けてきた




その頃待機組はといいと




『・・・・・・・』

沈黙する三人組


「なかなかやりますね慎君。屋敷の中でもここまでやれるのは君位だよ」

「幸澤さんもつえーよ。霞とやりあってもここまで追い込まれないからな」

無駄にデカイテレビで格ゲーやってる二人は目まぐるしい速さでコマンドを打ち込んでいた

「つか幸澤さんゲームやるんだ」

「屋敷の皆さんに誘われてやってみたら思いの外楽しかったので」

幸澤のキャラが金色の輝きを放ち慎のキャラに超必殺技を繰り出しなす術無く慎のキャラはスローでぶっ飛んだ

「あー負けた!ガード不可の必殺コンボかよ」

「君の空中殺法からの必殺コンボも流石ですね。このコンボはご自分で?」

意外な接点で盛り上がる二人を他所にテンションただ下がりの三人は思い出した様にクジに手を突っ込んだ

加弥と洸夜が3を引いてはふーと溜め息を吐き、深娜は2を引いて握り潰した

「ヒデーよ姉御!」

慎を無視して深娜は深々と溜め息を吐いた






「あら、もう着きましたよ。ここが目的地の古株ですわ」

丁寧に置かれた小さな袋を手に入れお嬢に手渡す

「さあ、皆さんの所にもどりま―――」


ガサ


お嬢の丁度後ろの草むらで草木が擦れる音が突然聞こえる

はて、動物でもいたかな?草むらに注意を向けつつお嬢を見ると固まっていた・・・・え?お嬢?おじょおー?

「・・・・・霞さん?」

「なに?」

「・・・・・何か後ろにいらっしゃいますか?」

「・・・まだわかんない。何も出てきてないし」

「・・・・霞さん?」

「なに?」

「・・・こちらに来ていただきますか?」

「はい。来たけど」

お嬢は徐に俺の手を握り割と密着してきた

「急いでもどりましょう。皆さんが心配です」


ガサ


無言でさらに一歩近付いて服を掴んできた

「霞さん」

「なに?」

「急いで帰ります。早く帰ります。真っ直ぐ帰ります」

「・・・・・・・あ、おばけだ」

「ひぃああっ!」

背中に張り付いてガタガタ震えだしたお嬢はあらん限りの力でホールドし退路を求め後退り始めた

「霞さん霞さん!早くもどりましょう!」

「・・・・ごめん。ウソ。まさかここまでとは思わなくて」

加弥並みに怖がりだなお嬢。お嬢はゆっくりホールドを解き深娜1/10アリキック炸裂

「怒りますわよ」

「うん。割とごめん」

ガサガサ


お嬢は俺の手を取りあらん限りの速さで逃げ出したのは言うまでもない




「ただいまー」

「おかーりー」

画面から目を離さず目まぐるしい速さでキャラを動かす慎。慎と思わしきキャラは空中でやたら派手な技を繰り出している

「かーすーみー」

思念体が飛び出そうな低い声で接近する加弥は目敏くお嬢と手を繋いでいる所を発見

だが俺に向かって来ると思いきやお嬢に近付いていく

「お嬢さん。もしかして・・・・・仲間?」

「貴女もですの?」

暫し見つめ合う二人は互いに抱き合い何かを分かち合っている

「霞君、何もなかったよね?迷ったりしないよね?」

「道には迷わないよ。一本道だし。あーそういえば古株の辺りで草むらに何かいたね」

「いやだぁぁぁぁ!」

突然加弥は悲鳴をあげ隅っこに走り去った。洸夜がなんとか宥めているが柱にしがみつき嫌でも離れない気だ

それに耐えかねたのか慎の襟を掴み歩き出す深娜

「あ、姉御!ぐるしいっす!歩くから離して!」

そんな二人は闇夜に消え、何故か慎の悲鳴が聞こえたり聞こえなかったり




程なく帰って来た二人。慎の第一声は『無言って辛い』だった。深娜は馴れないと会話成立しないからな。さて最後のチームなんだが未だに駄々を捏ねている。仕方ないので加弥に耳打ちをする

「頑張れ加弥。負けるな加弥。君なら出来る」

「よっしゃぁ!」

雄叫びと共に洸夜の手を取りダッシュする加弥は俺達の半分以下の時間で帰ってきた。そして帰って早々泣き付いてきた

あーはいはい泣かないの。よーしよし

「霞ぃ。怖いから一緒に寝てもいい?」

洸夜は加弥の襟を掴みずるずると引き摺っていく

「加弥ちゃーん。一緒に寝よーねー」

「こ、コウちゃん?」

「寝よーねー」

「いやほら・・・私おばけとか怖いから出来れば霞と添い寝して」

「寝ろ」

「はい」

二人は扉の奥に姿を消した。呆然と見詰めていたお嬢も苦笑いの後寝室に向かい深娜もそれに続いて部屋を後にした

慎もやや暗い表情で先寝ると言い残し消え、残ったのは俺と幸澤だけになった

「・・・・なぁ」

「どうしました?」

「何した?」

「何・・・とは?」

「惚けるな。あんなタイミングで草むらが動くわけないだろ」

「・・・・バレましたか。この海域の島は菊池財閥が保有しついて管理人として常に数名が巡回してるんですよ。大方イタズラ好きの山倉の仕業でしょう」

「下らねー事するなって言っとけ」

「分かったよ。そういえばこの辺りに深娜君の島があるって知っていたかい?」

「・・・・深娜の島?」

「ええ。先代、御嬢様の御父上様が深娜君の10歳の誕生日にね」

「へー。深娜島か。後で行ってみたいな」



その願いが叶うのが案外速かったのは今の俺に知る術はなかった







周りが寝静まった夜闇の中、一隻のボートが島を出た

巧みにハンドルを捌く深娜は5年振りに自分が保有している島へと向かった。人が入ってそうな大きな麻袋を乗せて

加弥「加弥と!」

洸夜「洸夜の!」

加・洸「テレフォンショッキング!」

加「今日のゲストは二回目のこの人!」

お嬢「お久し振りです皆様。菊池麗奈ですわ」

洸夜「バカンスに招待してくれてありがとうございます」

お嬢「いいえ。お二人にもあの子がお世話になってますから」

加「でも深娜ちゃんってホントお嬢さんの事になると容赦しないよね」

洸「霞君大丈夫かな?」

お嬢「うふふ。霞さんにもご迷惑かけてしまいましたわね」

加「あれ?お嬢さん霞の名前呼ぶの今回初めてじゃない?」

お嬢「あら、そういえばそうでしたわね」

洸「・・・・麗奈さん」

お嬢「・・・えっと、どうしました?」

加「お嬢さん、霞の事どうおもってるのかな?」

洸「出来れば詳しくお話しませんか?」

お嬢「え?え?お二人共、どちらに連れて行く気ですの?」

加「あははは」

洸「うふふふ」

お嬢「え?えぇ!?」

加・洸「危険な芽はお早めに・・・・ね。テレフォンショッキングでした!」

お嬢「ええぇぇぇ!」

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