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24・野崎の野望(戦線前)

さて、久々に前書きに登場したウドの大木だ。やっぱお盆だし時間に余裕あるからさ


で、今回作品は長編の手前の手前!と言うことしか言いません


詳しくは後書きで

では、最後まで楽しんで下さいね

「以上で終ります」


一人の生徒は頭を下げ、職員室を出ていった。それを確認した二学年教師は談話を始める


「いやーいよいよ近付きましたね」

「そうですねー。我々教師も楽しみですから」

「・・・・・・・・・・・・」

「今回は何処でしょうかねー」




何処かで何かが狂い始めた




「で、話をまとめると――」

「ああ」

先生は暗い面持ちで座っている

「我々学生の想い出の一ページに刻むに値する修学旅行の予定地は生徒に決定権があり、その重大な仕事をする日を連絡し忘れ既に内定してると・・・」

先生は非常にすまないといった表情です

「しかも予定地は東京に北海道?とてつもなくありふれた場所で観光地が限定された地域ですね・・・」

「その・・・すまん」

「いえいえ。先生を責めてる訳ではありませんが先生のミスで2ーCの生徒の記憶に悲しみを刷り込ませる様なことになっては・・・・・・先生を責めてる訳ではありませんが」

俺は細い目で窓の外を見る


「ふぅ・・・・東京に北海道ね〜〜。お決まりだな」

「か、霞君、何か良い案はないかな」

焦る先生を横目にポツリと呟く

「こりゃー校長先生に減給の案提出しようかなー」

「霞、家には小学5年生に上がる娘がいるんだ・・・!」

悲しい先生の力説に大丈夫ですよといった表情を向け、肩にそっと手を乗せる

「そういえば先生の昼食シャケ弁ですよね。ノリ弁にすれば二百円浮きますよ」

笑顔で先生の小さな希望をぶち壊し

「先生は何も見なかった事にして下さいね。じゃないと減俸にしますからね」

そう言い残し職員室を後にした



昼休み




「今回貴重な昼休みを返上してまでここに集まって頂いたのだが緊急集会を始める」

廊下に面する窓を全てカーテンで遮り、クラスメイトを出来るだけ密集した状態で緊急集会は始められた

「我々は2学年である。高校2年と言えばアレがあるね」

クラスメイトの頭には同じ文字が浮かんだ筈です

【修学旅行】


「今回の修学旅行の予定地は生徒に決定権が与えられている」

『お〜〜〜』

「しかし、先生のミスにより既に内定してしまった。場所は東京に北海道」

『は〜〜!』

クラスメイトの怒りはごもっともです

「我々2ーCに決定権は無いのか?否!そんな暴挙は存在しない!我々優良者たる2ーCに管理、運営され初めて心に残る修学旅行が生まれるのである!無能たる他のクラスの生徒に如何程の策略があろうとも、それは既に形骸である。あえて言おう。カスであると!それら軟弱な集団がこの2ーCの団結力を抜くことは出来ないと私は断言しよう。明日の未来の為に我等2ーCは立たねばならん時である!」

『お〜〜〜!』

「ジーク・自民!」

『ジーク・自民!ジーク・自民!ジーク・自民!ジーク・自民』



この2ーCの団結は、後に【自民の集い】(注意、自民とは自由民主主義の略である)と語り継がれた




「この会議はいかなる事が有ろうとも口外は禁止である。」

放課後、コの字に机を並べ議長である俺を真剣に見る

「既にこの教室は七カ所盗聴されていたが全てダミー音声を設置しておいた。安心して会議を始めよう」


黒板には加弥が配置し、慎はパソコンにスタンバイ、先塚は廊下に設置した数台のカメラをくまなくチェックしている

「深娜、アレを」

深娜は黒板に大きなポスターを二枚貼る

「分かるかね?私としては沖縄、京都に行きたいんだが」

青い空、澄み渡った海、照りかえる太陽の光に反射する輝く汗


「男子の諸君、君達は夢と希望はここに詰まっていないかね?見たくはないかね?本心をさらけ出したらどうかね!」

『うお〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!しなやかな肌!きらめく汗!肌に食い込む水着!その時見せるあの笑顔!』

「男子の諸君!どうかね沖縄!」

『我々男子一同隊長に最後までついていきます!』

男子とは団結の強い種族だ。そう感じた



「次に女子の諸君。日本の女性として京都美人とまでいわれる京都に行ってみたくはないかね?」

優雅に美しく、控え目に振る舞い世の男を魅了し、その微笑みは一撃必殺の威力を容易に生み出す


「これによりこの学校を落とすことなど更に容易になるのではないかね?君達は夢と希望はここに詰まっていないかね?見たくはないかね?膝ま付く男子を!」

『ついに来る私達の時代、今まで日を見ること無く終るかもしれなかった学校生活に一筋の光!私達女子の天下!』

「どうかね京都!」

『彼方の事を隊長と呼ばせてください!』

「協力、感謝する」

必ず成功すると確信した







「それにしても霞、あんたも男なんだって改めて確信したわ」

スパゲッティーを食べながら白い目で見てくる深娜

「何がだ?」

「男子にあんなこと吹き込んで。自分も見たかったんじゃないの?」


「まー見たくないって言ったら嘘になるがそれよりも行きたいのが古来の琉球文化、沖縄!日本の心、和の美学京都!最高ではないか!」

「・・・つまり自分の為?」

「皆行きたがってたんだからいいではないか。お前は嫌だったか?」

「そんなことは言ってないわよ」

なんか不機嫌だな


片付けを済ませ、作戦会議を始める


「明後日の朝に最終決議の投票開封が始まる。俺達は不在だったから参加は出来ない。そこで明日の深夜校内に侵入し、投票用紙を摩り替える」

「校舎の侵入方法は?」

「担任を落としてある。口を割ることは無いから安心しろ」

「後は運次第ね」

「そうなるな。恐らく鋭兵が待機している筈だから色々準備をするか」

ケータイを取り出しメモリーを開く


ピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッピッ


ぷるるるるりらら

ぷるるるるりらら



「霞か」

電話に出たのは低く押し殺した様な声が聞こえる

「そうだ。すまないが今から用意してもらいたいものが有るんだが・・・・・・」

「倉田からも来ていた。夜間タイプでいいな?」

「ああ。五着程頼む」

「明日の昼には運んでおく。報酬は・・・」

「明日の朝一に郵便に出しておく」

「助かる」

「お互い様だ」

「そうだな。武運を」

「感謝する」




電話を切ってから気付いたが隣に深娜が立っていた

「今の男は誰?」

「軍事マニアの引きこもり君だ。本名は言わない約束なんでね」

「別にそこまで知りたくはないわ。なら明日決行ね」

「そうだな。じゃ、俺は早めに寝る」

そう言って戻ろうとする俺を深娜は呼び止める

「そう言えば報酬ってなんなの?」

「報酬?ああ、あれね」

居間を出ながら教えた



「加弥の写真が欲しいんだとさ」







次の日目を覚ますと、僕は庭に生き埋めにされていた







何故!!!!

どうだったかな?楽しんで頂けたら幸いです


次回は戦略と策略の渦巻く戦場!一人、また一人と倒れる屍を乗り越え掴めるのか希望の世界を!


止まるな霞、躊躇するな、引金を絞れ!


ターーン



霞よ・・・止まるな・・・俺の屍を・・・越えて行け〜〜・・


ターーン


無念

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