14・夜に咲く華の様に
さて、羞恥プレイも終盤にさしかかり今夜何をするか近くの
「井藤の公園」
たる私有地に間違えられるような公園のベンチで会議中である。
勿論私はチャイナ服ではありませんよ
残念でした
「ますば夕食何にしようか」
「昨日はグラタンだったわね。煮物もありじゃないかしら」
「私は鍋かな」
「俺なら焼肉だな」
「カスミンは何が食べたい?」
「私は皆で一緒に食べれるのがいいな、ってなんでここまで女口調になるんだよ」
「もどっちゃったらバレちゃうよ」
「ぐ、仕方ないか」
「しかし本当に似合うな霞」
「・・・・・・慎、お前確か純情派だったよな」
「そうだが、それがどうした?」
私は少しだけ頭を下げ上目使いに慎を見ながら恥じらうように
「慎くん・・・・・・」
「ぐはっ」
慎、撃沈
弱者め
弱者をほっといて話を続けましょう
「ねーカスミン、アレってどれ位ある?」
もう気にするのやめにしました
「相当あるよ。じいちゃんがまた持ってきたから」
「よし、今夜はパーティーね」
「結局私がやるんでしょ。加弥も覚えてよ」
「二人とも、アレってなんなのよ」
「二人だけの秘密なんてズルイ」
「あ、そうか、コウちゃんは中学違うから知らないか。深娜ちゃんはカスミンから聞いてないの?」
「霞、何のこと?」
「うーん、加弥、これは内緒の方が面白くない?」
「賛成ね。と言うわけで今夜教えるから楽しみにしてねー」
二人は納得してない目でこちらを睨んでくる。やめて、痛いから
弱者を叩き起こし、買い物買い物。
スーパーでバイトしている隣のクラスの山田にバレないかハラハラしながら通過し、ようやく帰ってきました。
我家サイコー
早速顔を洗い髪を戻し服を着替え、口調を戻せば
「ふり〜〜ダーム」
自由なり
「俺の・・・理想が・・・」
慎を張り倒した後またまた会議。今回の議題は
「食事当番をローテーションにしてほしい。俺にも多少楽をさせてはくれないか。深娜はともかく皆食器の場所とかあんま分からんと思うから付き添い程度で俺も台所に立つけどな」
「私はいいよ」
加弥はあっさり承諾した
「アドバイスをお願いできればいいですよ」
先塚も承諾してくれた
しかし深娜は
「嫌よ。なんで私がやらな・・・」
「慎、お前は?」
「異論はないぞー」
深娜なら分かるはずだ
この家は今、民主主義だと
「分かったわよ。やればいいんでしょ」
分かればいいのだよ深娜。何か勝ったって気分になれるなー
さあ、誰が最初にやろうか
「ここは公平にゲームで勝負しないか?俺は家から人生ゲームを持ってきたしな」
ナイスだ、弱者慎
ではこれより、人生這上がれるもんならやってみろゲームを開催します
順番は霞、先塚、深娜、慎、加弥の順です。
「出だしをつかんづやる」
回るルーレットは4
「会社をクビ、所持金を全て失い銀行から20万借りる」
最悪じゃん
先塚は無言で回す
数字は7
「戦艦を三機落とし有名になり昇格。2万貰う」
一年戦争?
続いて深娜は相変わらず無表情でルーレットが回る
数字は5
「同期の友に『君のお父上が悪いのだよ』と言われ最期を遂げる。二回休み」
あ、深娜の額に青筋が・・・・・・
加弥は勢いよく回して数字は2
「『殺らせはせん、殺らせはせんぞ!』と大きな声で叫べば7進む」
叫んだよ本当に
慎の番か
「来たれ、黄金の右手」
左手で力強く回すその針の先には
「誰かを道連れに振りだしに戻り3回休み」
「慎、なぜ俺を見る。リードしてる人を道連れにするのが上作の筈だ。やめ、やめろ、あー」
白熱してます
結果発表
最後のダメ出しで子ども6人をジオ○公国に売りさばいた俺が何とか一位です
次に深娜、加弥、慎、先塚の順でした
早速夕飯づくり。皆で囲む鍋料理に決定です。味や具材、隠し味など出来るだけ細かく教えたので俺が作るのとさほど変わらない出来栄えだ。
『いただきます』
皆で囲む鍋はうまい。深娜も心なしか雰囲気が柔らかかった。
やはり皆で食べる飯は美味かった。
これからもちょくちょく集まって騒ぎたいものだ。
「さてさて霞、いよいよアレを出す時間じゃないかい」
慎よ、分かっているじゃないか
「で、アレってなに?」
「酒だ」
なんの悪びれもなく言う俺を心底馬鹿を見るような目で
「法律って知ってる?」
「勿論知ってるよー、でも霞のじいちゃん収集癖が凄くていろんなのあるんだよ。この家の地下倉庫に」
「地下倉庫?初耳ね」
「深娜には教えてなかったな。ま、教えるわけにはいかんがな。あそこには触れてはいけない物も多く眠っているんだ」
例をあげるなら妹とはなんなのかと言う事を語った本が8冊あったり人の急所を細かく書いた本もあったな。
後は骨董品に昔の貴重な資料や俺の趣味に火をつけた物も眠っている
「先塚、撮影は禁止だからな」
先に釘を打っておかないといつバレるか分かりませんからね
「なら俺アレキサンダーで頼むよ」
「私は紹興酒。まだあったよね?」
「ある。お二人さんはなんか飲む?」
先塚は少し考え
「昔父さんが飲んでたんだけどシードルってあるの?」
「あったはず。んで、深娜は何かリクエストありますか」
深娜は相変わらず無表情だが恐ろしい注文をしてきました
「ポートエレンは有るかしら?」
幻の一品ですよ?
ハッキリ言って世界中探してもほとんどないはずだよ。
「ないのね」
鼻で笑ったよこいつ。だがじいちゃんの収集癖を舐めている。
俺は無言で秘密の地下へ向かう
数分後、俺は深娜の前に突き出した
「ポートエレン、未開封だ」
深娜は今までで一番驚いたでしょう。
「参ったわ。こんなの出されたら文句なんて言わないわ」
「一杯だけだぞ。それぐらい分かるよな」
「ええ、楽しみは後々とっておくわ」
飲む気満々だよ。つうかかなり上機嫌だし。もしかして豪酒ですか
ここからはもう書けない様な惨劇になってます。
五杯目で狂った加弥は慎を闇の底に叩き落とし、先塚の手によって罠に落とされた(カクテルの中にウォッカを導入)そして満足気な顔でダウン
まさに地獄絵図。酒気に満ちた部屋では三人が無惨な姿で倒れていた
しかしその中平然と座っている霞とほろ酔いの深娜だった
「お前すげーな。アレだけ飲んでまだ行けるか」
「馬鹿にしないで。あんたより強いわよ」
少し口調が怪しいがまだ行けるらしいな
「そうか、なら酔ったついでに何か昔話してやろうか?」
「面白くなかったらテキーラ一気飲みだからね」
「はっはっは、なら問題ないな」
そう言って俺は過去を思い出す。
苦く悲しいと感じた話を
どもです。読んでくださってありがとうございます。
次のお話は霞の過去を振り返ろうと思ってます。ですので小、中どっちがいいかアンケートを取ることにしました。ですので神様がた、大変失礼なのですが御協力お願い致します