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10・陰謀と策略と最終的な強攻手段と

いつもと変わらない朝にいつもと変わらない学校


大抵の人間なら味わうであろうこの感覚。

学校への期待と不満

友へな信頼と不信

親への交流て断絶

一度は味わうこの感情を、私は知らない

親も、友もいない中、学校に何を想える。

学校に何を託せる

学校に何を求める

学校に何を菅る


全てが偽りの生活に終りを与えたのはあの方だ。

あの方がいなければ私は等の昔にこの世に未練もなく去って行っただろう

あの方は私に生きる指針を与えて下さった大切な方。

その人の為なら私はいかなることも成し遂げよう。全てを与えて下さったあの方の為に


「・・・・。また・・・か・・・・・。」

朝日が部屋を照らす。春らしい暖かな光だ。

ほんの数年前なら味わうことのない光だ


大川深娜はゆっくりと時計を見る。

朝の6時20分。まず問題ない時間だ。ゆっくりとした動作ながらもしっかりとした足取りで洗面所で顔を洗う。幾分か目が醒め頭の回転がよくなってきた。

部屋に戻り髪を整える。無駄な化粧等はしないため時間はさほどかからないのだ。

簡単な服装に着替えると新聞片手に居間へと向かう。既にそれが当たり前の様になっている。

今日は何処を調べようかしら

と予定を考えていると、なんとも食欲のそそられる匂いが漂う。

新聞片手に台所に向かうとエプロン姿の男、野崎霞が馴れた包丁さばきで朝食の準備に取り掛かっていた。

妙にエプロン姿が似合っていると思った。

「ん?」

そんな私に気付いたらしく首だけこっちに向けながら

「おはよ」

と短いながらも挨拶をしてきた。こちらも挨拶を返すとそろそろ仕上がるらしく茶碗の準備を手伝わされた。

朝食はまずまずの出来栄えだった。しかしもう少し味噌汁を薄くしてもらうことにした。

文句を言いながらも薄めているが、何故そこまで愚痴を溢すのにやるのか分からない奴だ


*深娜の目線よりおおくりしました。引き続き霞の目線でお楽しみ下さい*



何故やるかって?それは勿論君が怖いからだよ。味噌汁入りお椀なんて投げつけられたら洒落になりません。

おはようございます。深娜の心に探りを入れてます霞です。

今日は金曜日でクラス会議がある日です。委員会とか面倒臭いことを決めるとても長い日なんです。

朝食を食べながら

「霞、今日は代2理科室を調べるから軍手を忘れないように。指紋を調べられたら面倒だから」

「別にいらないんじゃないか。いつも使ってんだから指紋なんて誤魔化せるだろ」

「持ってきなさい」

「分かりました」

やはり逆らえません、少なめの文句を言われながらも無事に食事が済み、弁当も作る余裕もあったので今回はパシリはなしのようだな。やったー



さてさていつものクラスに入ろうとしたのだが何か雰囲気がおかしいよ?

色で例えれば通常が白とか黄色にするなら今の教室は異様に真ピンクな感じです。

え?分かりづらい?

うーん、例えを変えれば小さい子を見付けたら急に鼻息が荒くなる大人みたいな感じです。

もっと分からない?正直俺も分かんないんだよねさて教室を覗いてみると・・・・。

「さっさと入りなさいよ」

と、後ろから蹴りを入れられ勢いよく突入。

あ、教室の色が黒に変わってきた・・・

クラスの男子は殺意に近い眼差しを向けてかます。しかし深娜が教室に足を踏みいれた途端まだ真ピンク色になりました。

背を低くしながら友の所へ向かう。

「どうしたんだこの教室」

慎は神妙な面持ちで

「どうやら深娜のファンクラブが発足したそうだ。なんか美人で冷たいってのがここまで発展した原因らしい」

彼等はアホなんですか?アホなんですね

そうこうしている内に俺は複数のクラスメイトに囲まれた。

ミンナサツイムキダシダヨ?



「それじゃHR始めるぞー。ん?何だ霞寝てんのか?さっさと起きろー」

先生、貴方が招いた結果がこれなんですからね。貴方が隣に座らせなかったら、4割は軽減出来たんだからね。

そんなことが頭の中で木霊していた。



〜野崎霞の目線よりおおくりしました。引き続き大川深娜の目線よりおおくりします〜


どうやら霞はクラスでイジメにあっているようだ。あの程度の男達なら少し強く言うだけでおとなしくなるのに。そこが霞の弱いとこなのだろう。

午前中の授業はつまらなかった。既に知っていることの復習の様なものだ。

私はあの方に拾われてからいかなる事もこなせる様に様々な事を習い続けた。

大学にだって行ける程度はやっている。

その辺の連中なら一撃で沈めることも可能だ。

私は私なりの恩返しをしたいだけだから。

どんな事でもやり遂げたいのだ。

例え自分自身が滅んでも



退屈な授業も一段落付き、昼休みになった。霞の手作り弁当は可愛らしい容器に入っている。あいつの趣味なのか?

怪訝な顔をする私に気付いたらしく、霞は趣味ではないと否定している。ただ単に手頃な容器が足りなかっただけのようだ。周りの男達がチラチラとこちらを見ているが多少の苛立ちは抑えよう。

ここで黙らせるのは容易だが後々関係が崩れるのは任務に支障をきたす恐れがある。

それにしても霞はよく私の表情に気付いたものだ。本当は心を読んでいるのではないか?

その事は追々問うとしよう。

そんな事を考える片隅で、卵焼きが美味いと思う深娜だった



〜此処からは全て箇条書きにします〜



〜嘘です。霞でした〜


なんか見えない世界から敵意の視線を感じた気が・・・・・・・

「おーい聞いてるかー、エロ霞ー」

加弥は間違った表現を使ってます。更に

「やめろ、唐揚げを乗せていたキッチンペーパーをおでこに付けるな。ヌルヌルになる」

「霞君、エロいよ」

「だから何を勘違いしてるんだい先塚、二度ネタ禁止って前言ってたじゃん」

「落ち着け霞、今は落ち着け」

「君だけだよ冷静なのは、慎!」

「取り合えずおでこに貼れ」

ペチャ

「うわー。裏切られた上にヌルヌルになったー」

みんなイジメナンダヨコレハ

「んで、さっきの話聞いてた?」

俺は油取り紙を8枚ぐらい使ってようやく戻ったおでこを擦りながら

「ん〜〜。なんだっけ?」

ペチャッ

「うわー、二度ネタ駄目なんだよ」

「大丈夫、今回はマヨネーズ付きだから」

最悪ですね

「しょーがないな、今度聞き入れなかった目にレモンだからね」

真剣に聞きましょう

「明日からGWなんだし霞の家に皆で泊まらないって言ってるの。両親いないなら騒いでも問題無いでしょ?」

「え〜〜〜」

ピュー

「んノォォォォ目が、目が〜、何故、ちゃんと聞いてたじゃん」

「聞き入れなかった罰だよ」

「聞き入れなかった?あー本当だー、断ったらやるって言ってるー」

ミスでした。レモンの恐怖に内容を深く考えていませんでした。

しかし我が家には深娜が住み着いてるのです。奴を封じ込めねば宿泊は難しいでしょう

「深娜さーん、明日から泊まっていい?」

「・・・・、霞の家なんだから断る相手はそっちよ。」

「なら良いってこと?」

「別に良いわよ」

!!!!!

深娜が承諾しちゃったー、すげー奇跡だー

「よし、早速私とコウちゃん(先塚のあだ名)は今日から泊まりに行くからね。慎は明日の昼辺りだから」

「俺の話を聞かぬ間にどんどん話が進んでな・・・」ピュー


そして昼休みは終わった

「みんな早く帰りたいかー」

「おーー」

「なら委員長になる奴は手をあげろー」

「・・・・」

こんな感じで10分経過

「仕方ない。なら書記二名立候補いるか」

そこに名乗りをあげるのは慎と加弥だった

二人の英雄に惜しみない拍手が送られた

「ついでに記録係はー」記録係とは学校行事を決めるための採決時に違法性がないか審議するときに使う映像で記録を残すための係だ

ここで手をあげるのは先塚洸夜であった。やはり惜しみない拍手が送られた

残る二つの席

「仕方ない、なら誰か推薦はあるか?」

その推薦に飛び付いたのは・・・・・・、深娜だった

「野崎が委員長になれば副になっても構いません」

「な、何をいっぶぐあむぐぅ」

いつの間に後ろに慎が!

「賛成あるか?」

女子は全員一致、男子は半分位賛成で可決。

「よし、終わり。次の議会はGW明けで。お疲れ」

俺に拒否権は無しですか


時間は更に進み放課後へ

加弥と先塚は準備のため一足先に帰った。

慎も買い物があるため掃除の後に早々と帰った。そして俺達はというと、第2理科室に不法侵入してます

「なんでピッキング出来るんだ?」

「習ったのよ」

これ以上先は聞かない方が良さそうだ

まずは壁を叩く。不自然な音がないか調べた。ついでに薬品置き場も調べたが特に怪しそうな物はなかった。次に部屋に飾ってあるもの全てを念入りに調べたが、変わっていたとこは精々骸骨の模型がB系ファッションだけだった。凄く似合ってるよ


結果



「何も無いわね。無駄足だっわ」

「俺は中々面白いの見れたから満足だけどね」

あ、なんか不機嫌なオーラ出してる

すると深娜は何かを思い出したらしく

「そう言えば聞こうと思ってたけど、私の考えって読んでる?」

「へっ?」

「だから私の考えてること読んでるのって聞いてるの」

「読めるわけないじゃないすか。精々気配と微妙な表情の変化で見当をつけてる」

・・・・・・・・・・・・・・・・、なんか深く考えてますよ

「と、とにかく今日はもう帰らないか?あいつらもいつ来るか分からないんだし」

「・・・・・・・」

反応なしすか

ま、帰る気はある様なので帰りましょう

買い物中もやっぱり考えてる深娜は何故かじゃが芋と牛乳を何処をどう勘違いしたのか

山芋に乳化剤。

「山芋はまだ分かるよ、でも乳化剤はアウトだよ!乳以外合ってないし単品で食せないよ、その上完全に薬剤だよ!よくスーパーに置いてたね」

・・・・・・・・・・・・・・・無視ですね

仕方なく買い直した後未だに試行錯誤中の深娜を引き連れ家へと向かう。

深娜に何が起きたのだろうか?

家で何が起きるのだろうか?


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