癒やしの小屋カフェ?
「……あ、えっと……その、ただいまなさい」
「……へっ?」
「あ、いや、その……ただいま」
その後、ややあって挨拶を返す私。……いや、何よただいまなさいって。まあ、そもそも帰ってきたつもりもないんだけども。
ともあれ、改めて――イチョウのように鮮やかな山吹色の髪に、澄んだ水色の瞳。そして、陶器のように透き通る肌――控えめに言って、かなりの美少年で……そして、めちゃくちゃ可愛い。ちょこんと髪がハネてるところがなおいっそう。
「……その、後でまた来るから、どこでも好きなところに座ってて? お、お姉ちゃん」
すると、少し覚束ない口調でそう言い残しそそくさと去っていく可愛いメイ……いや、メイドさんじゃなくって。フリフリの服でもないし、そもそも男の子だし。
「……お待たせ、お姉ちゃん。それじゃ……ご、ご注文をお伺いするね?」
「あ、うん……えっと、それじゃ、厚焼き玉子のホットサンドとブレンドコーヒーで……」
「あ、ありがと。それじゃ、ちょっと待っててね」
それから、ほどなくして。
カウンター隅の席にて、やはり些か覚束ない口調で尋ねる美少年。そして、注文を聞くとたどたどしくお礼を告げそそくさと去っていき……うん、可愛い。上手な接客とはお世辞にも言えないんだろうけど、むしろそこがいい。さっと見渡してみると、彼を見送るお客さんの表情が何とも微笑ましく緩んで……うん、分かる。と言うか、きっと私も似たような表情してるだろうし。




