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英雄にすることもまた一つの恩返しである  作者: 若村鬼海
第四章 今、扉は開かれる
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第九十四話 終焉を告げる鐘が鳴る

 いろいろあったがその後、父さんとフォジュックさんと合流。

 互いに簡単な情報を共有し、私達は開けた場所で休息を取っていた。


「お待たせ致しました」


「…………」


 奥で話していたウィーラさんとイリスが戻って来た。

 様子から見るに……う〜む。イリスは家出でもしてたのかな?

 ま〜ともあれ。


「――さ〜てと、落ち着いたところでだ」


 私は皆の注目を集め、切り出す。

 理由は改めてこれまでの情報を整理するためだ。


「今わかっていることは、ここがこの腕輪の研究施設だったこと、サライズ王国の王族はそこの関係者で代々守っていたこと……」


「……我が国の宰相コランが《無獣》の一人であり、主犯であったこと」


「で、コランが私達をここに連れて来た」


「そして我がハウンドとか言うもう一人の《無獣》と衝突」


「それで俺が参戦して二人で倒した…………」


「え、えーと、どこかのタイミングでウチが乱入して、ライダー……さん?がコランを連れてった……」


 ざっとこんな感じか。で〜は次に、


「今だ不明なのが――」


「お兄さんとコランの所在、だね?」


 代わりに答えたティアに頷き、肯定する。

 う〜む。もちろん、他に気になるところもあるが今一番はそれだ。

 先程まで二箇所でドッチャンガッチャン聞こえていた。

 そして音が消えたのはほぼ同時。一方が父さん達であるのであれば、もう片方は必然的にライダー兄さんとなる。

 だが、合流は出来ていない。あの人が迷子になるとは思えないしな。だからこそおかしい。


「その通〜り!」


「まさかアイツも来ていたとはなぁ。まっ、共犯とは思えないが」


「そもそも我は兄がいたことに驚きなのじゃが」


「そうですね、私も驚きました」


 うッ!

 痛いことを突いてくるね〜!

 一応、ライダー兄さんのことは簡単に話してある。

 隠していたし、いろいろ言われると思ったが、案外素直に受け入れてくれて良かった良かった。


「と、とにかくだ!安否が気になるわけだ」


「そうだね…………ん?そういえば――」

 

 ティアが何かに気付いたようにイリスに視線を向ける。


「な、なんですか!?」


 イリスはおどおどとしながら身構える。


「イリスはさ、なんでお兄さんに乗って来たの?さっきは遮られちゃったけど」


「――ッ!」


「そういえばそうだな」


 全員が一気にイリスに注目する。


「え、え、でも……」


 イリスはウィーラさんの方を恐る恐る確認する。


「――話しなさい」


「はい!!実はですね、ウチはコ――」


 ――ドゴォォォォンッ!!!!


「「「「ッ!!」」」」


 突如として轟音とともに揺れる地面。

 もう、なんだ今度は!?いい加減勘弁してくれ〜〜〜〜!!!!







 ――――サライズ王国上空。


「なんだ、あれは……!」


 国王は窓から空に浮かぶ巨大な黒影を見据える。

 それは全体的に重厚感があり、横長の楕円体で横には魚のような大きな鰭がついており、下部には細長い筒がきれいに整列している。


『……あ……あ、あ、只今マイクのテスト中…………』


 と、黒影から途切れ途切れで誰かの音声が聞こえてくる。王都全域に聞こえる程の大きさだ。


『こちら、セットン王国改め、()()()()()()……今を持ってサライズ王国に宣戦布告する――』


「なっ!!」


 告げたのは終焉を告げる鐘の音だった。

 


《次章紹介》紹介:ドラゴン&ライダー

ド なんか、いろいろとあったな?

ラ そうだな。……奴らが動き出した。

ド そして次回は!なんと最終章!!

ラ 多くの謎が明らかになる怒涛の展開が連続する。

ド 果たしてルビアは家族孝行を遂げられるのか!?          

   何を掴むのか!?乞うご期待!!!!


ド ところでライダー?

ラ なんだ?

ド このコーナー、前は誰かやったか?

ラ それは触れない方がいい。


《最終章》英雄を照らす者

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