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英雄にすることもまた一つの恩返しである  作者: 若村鬼海
第四章 今、扉は開かれる
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第九十話 ②燃え上がれ、闘志よ

 ルビア達やライダー達がいた場所から離れた、また別の空間。


「……はぁ……はぁ、はぁ…………」


 そこの中心にフォジュックは佇んでいた。

 肩で呼吸し、身体中からは出血し続けている。


 彼の視点の先、()()にいるハウンドを見据え、出方を窺っていた。


「いい加減諦めたらどうだ?もう何もできないだろ」


 ハウンドは文字通り、空中から見下す。


「…………我の覚悟を見くびられては……困るな」


 フォジュックはふらふらになりながらも、剣を向ける。

 彼の決意と覚悟の現れである。


「――お前も哀れだな」


 ハウンドは小さく呟くと、腕を微かに動かす。

 ヒュッ、ヒュッと、空中を何かが蠢く。

 そして、


『パープルスラッシュ<ネット>』


 無数に編まれた薄紫に煌めく糸が落下する。


「――ッ」


 フォジュックは察した。

 避けられない。

 ならば――


『――――光の盾!』


 自分を包むようにドーム状の盾を顕現される。

 その直後、網が衝突する。

 桁外れにかかる圧力。鳴り響く騒音。飛び散る火花。


「――グッ!!」


 漏れる苦痛の喘ぎ。

 その原因は別にもある。

 傷口から滝の如く勢い良く噴き出す血。

 限界がきたのだ。


 ――ここまでか。


 心の中で言葉が()ぎったその時だった。


『ブレイズバーン!!』


 爆炎が空間を瞬く間に広がる。

 絶えず燃え上がる炎に釘付けになっていたフォジュックは上からの圧力が消えていることに気付く。


 程なくして炎は沈黙した。


「…………これは、なんだ……」


 フォジュックはスキルを解除し、力が抜けたように片膝をつく。


「大丈夫かぁ!フォジュック!!」


 と、駆け寄って来たのは――ドラゴンだった。


「ドラゴン殿!?どうして……」


「俺はルビア達を探しに来たんだが――」


 ドラゴンは目の色を変え、奥に向ける。


「とりあえずアイツとの決着を着けようと思ってよ」


「……やってくれるじゃないか」


 ハウンドは立ち上がる。

 身体はドラゴンの爆炎に巻き込まれ、あちらこちらに傷ができていた。


 今、ここに因縁を持つ者が集った。


 

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