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英雄にすることもまた一つの恩返しである  作者: 若村鬼海
第四章 今、扉は開かれる
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第八十九話 ①発破

『リボルバー・ボム』


 ライダーの二の腕からボムが発射され、空中を闊歩しながらコランを目掛ける。


『硬度変化<アルミ>』


 それをコランは身体中をスキルで軟らかくし、滑らかに回避する。

 隙を見て身体の軟らかさを利用し、足に力を溜める。


 そして一気に解放――ライダーに迫る。

 スキルで腕部のみを硬化させ、突き出す。


「――ッ」


 ライダーは見切り、最小限の動きで避け、コランのガラ空きの腹に一撃を与える。

 彼は衝撃で吹き飛ぶ。が、その距離は二、三メートル程であり、威力とは比例していなかった。

 だが、ライダーからすれば実に簡単なからくりである。

 

「……アンタのスキルの方が余程厄介だと思うがな」


 体勢を構え直しつつ、先の攻撃を冗談交じりに答える。

 

「それはどうかな?君のスキルに()()()はないだろう…………謙遜は良くないな……」

 

「なら、せっかくだ。試そう――」


 ライダーは二の腕を展開し、回転させる。

 しかしその動作は今までとは違うものだった。

 先程よりも大きく展開し、回転速度が尋常ではないほど速かった。


「――なッ!」


『リボルバー・ボム<リベンジ>――』


 一斉に発射された。

 ボムはコランを囲むように猛スピードで迫る。


『――硬度変化<ダイヤ>!』


 察したコランは身を丸め、自身にできる最大の防御に徹する。

 間髪入る隙もなく、ボムが着弾する。


「よくそれで俺のことが言えたな。本当に厄介なスキルだ」


 辺りに立っていた煙が落ち着き、二人の姿が現れる。

 ライダーは二の腕から出る煙が消えるのを待ち、二の腕をもとに戻す。

 一方、コランは――


「君は……容赦…………ないね……本当に……」


 片膝をつき、胸を抑えていた。

 原型はとどめているが、ヒビが稲妻のように身体中を走っている。


 致命傷であるが、コランが硬度変化のスキルを使っていなければ命はなかったであろう。

 そのスキルだからこそ、生き延びられた。

 

「俺の手はとっくの昔に()()()()。……今更躊躇なんかはないさ。俺の家族に手を出したなら尚更な!」


 ライダーにしては珍しく声を荒げた。


「……ハハハ。何も変わってないじゃないか…………」


「――いいや、変わったさ。あくまでアンタらと比べたらの話だが……」


 ライダーはコランを見据えた。

 彼の瞳には一点の曇りはなかった。


 




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