第七十七話 解錠
あの国王が科学者の末裔?となると大公であるウィーラさんもそうなるのか?
……う〜む。あんたは爆弾魔か!?困るのだよ!!情報ポンポン出されても!!
「え?じゃあ、サライズ王家の祖先が《無獣》の存在を生み出したってこと?」
「その通り。……………だが、正確に言うのであれば、あいつらはこっちの方が関わり深いかな」
そう言うと、コランは何かを地面に投げた。
「これって……」
「ああ」
それは綺麗な宝石が散りばめられた腕輪だった。
私はそれを知っている、そして持っている。
私は自身の腕輪に目を向けた。
魔物を出し入れすることができる腕輪だ。
これが《無獣》と関係があるとすれば、本当の用途は――
「――《無獣》収容用装置」
「…………やはり」
「今ではだいぶ仕様が変わり《守護獣》などと言われ、関係のない貴族どもが所持しているが、元は《無獣》を収容するためだけに!……………おっと失礼」
「そんな……」
「ともかく、その装置の開発に着手した――――こここそがその主要施設というわけだ。そして、あいつらは昔に、そう昔に!固執しているのだ!!」
両腕を力強く大きく広げ、高らかに放った。
なるほど、何かは知らんがそれが代々ここを守る理由なのであろう。
だ〜が、どうやって破滅から免れたのだ?こんな腕輪にそんな力はないし〜。
「でも、どうやってここの崩壊を免れたの?」
おっ!ティアよ、良い質問だ!
「フフフ、それは簡単だ」
何が簡単なんだ?
「いるのだよ。長くあいつらに尽くす馬鹿な魔物が――――」
ー◆ー
時を少し遡り、サライズ王城のとある廊下。
「はぁ、はぁ…………やっぱりドレスは着慣れないわね……」
ドレスをたくし上げ、必死に走るラーミル。
ラーミルは王城内に隣接する騎士団庁舎に向かっていた。
「――――誰!?」
曲がり角に接した瞬間、何かの気配を察したラーミルは立ち止まった。
「さすが、この国の騎士団長だな」
「この声は……!」
彼女は聞こえてきた声には聞き覚えがあった。
それはあの時、ダマキ盗賊団の拠点を調査してきた時、手も足も出ずに崖に落とされた時に聞こえてきた声そのものであった。
「久しぶりだな。そういや、一緒に落ちたアイツらは無事だったか?」
――やはり。
そう思った矢先、声の主が曲がり角から姿を現す。
「え、嘘でしょ……」
ラーミルは目を疑った。
なぜならば、話すことにも驚いたが、前に現れたのはダマキの《守護獣》であったマッドウルフであったからだ。
「どうしてここに!」
小さい呟く。
ドラゴンから逃亡していたことは聞いていたが、なぜここにいるのか思考を巡らす。
しかし彼女が今すべきことは王城内に侵入した敵を排除すること。
そんなこと後で尋問すればなんとかなると、すぐに思考をやめた。
「とにかく捕縛させてもらうわ」
「できるかな?」
「できるとも!」
彼女は腕輪を天に掲げ、唱える。
『来て、フォジュック・ライト!』
そして腕輪が輝き、一体の魔物が顕現する。
「フォジュック・ライト、ここに見参」




