第七十六話 新事実
私は目を見開いた。
こ〜れがコランの本当の…………。
う〜む。まごうことなき《無獣》である。
「なんと……」
「様子から察するに、ご理解はいただけたようだ。実に嬉しいよ」
そして何より――
めっちゃく〜ちゃ、もふもふそうな羊毛である!
きっと私達を受け止めたのは彼のそれであろう。
しか〜し《無獣》というのは全身が黒い金属のようなもので覆われているはずではなかったか?結構柔らかかったぞ!
「おや、この身体かい?そういえば彼らは金属などと言っていたか。まあ私の場合、これはスキルだがね」
「あ――!」
おっと、イケナイ。つい凝視し過ぎてしまっていた。
「フフフ、気になるのもわかるよ…………さて、本題に入るとしよう」
本題?あっ、そっか。一応私達、連れ去られてきたんだった。
「周りを見たまえ」
「周り?」
え〜と、ここはどこなんだっけ?
言われたら通りにそうすると、そこには薄暗い広い空間が広がっていた。
あちこちにはボロボロの装置らしき金属の塊が置かれている。な〜んだ、前世でもあんなの見たことないぞ?
「――ここは『文明崩壊』が起きるまで使われていた研究所だ。もちろん、馬鹿な科学者どもが求めていたくだらん理想を実現させようと研究していたところだ」
コランの言葉一つ一つに強い怒りがのせられているように私は感じた。
「ここが……」
噂の場所なのか。
しか〜し元はここもロックブロスの土地だとしても、なぜ王城の地下深くにこのような場所が残っているのだ?
ウィーラさんからの話といつだか読んだ本から推測するに、『文明崩壊』のなった原因のスキルは爆発のような大規模のもののはずである。
そ〜れに発生源はわからんが大国を簡単に滅ぼす程だ、この辺にも被害が及んでいる可能性は極めて高い。しかし私達が今いる場所は全貌ははっきりと見えんが、そこまで崩壊していない。
なぜ?な〜ぜだ?
……はっ!というか私、こんなに考察できたのか!?新事実だ!!
「――その様子だと、ここの違和感に気付いたようだね」
「やはり――――!!」
「つまり!?」
おっ、ティアよ。いつの間に脳が戻っていたのか。
「この研究所がそこまで崩壊していない理由、それはここの王族が代々守っているからだ」
「え?」
「そ、それはどういう?」
「実はここの王族、馬鹿科学者どもの末裔でして――」
嘲笑うかのようにコランは告げた。
はい、二回目の爆弾発言きました〜!




