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英雄にすることもまた一つの恩返しである  作者: 若村鬼海
第四章 今、扉は開かれる
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第七十話 《無獣》の真実 其の参

「――っ!!」


「……えっ!嘘!?」


 私とティアは思わず目を見開く。


 何か裏はあると思っていたが、まさか《無獣》が――――人間だったとは。


 すかさず私達は父さんの方へ視線を向ける。

 そこには顔を伏せたままピクリともしない父さんの姿があった。

 ……やはり、父さんは《無獣》のようだ。


 ということは父さんもライダー兄さんも、元は人間なのか…………。


 別にだからといって何か変わるわけではない。あの温かい時間に嘘偽りはないし、今までと同様、は家族のままだ。

 そ〜れに家族孝行も全然できていないしな!


「そうなのですね!!」


 私は声高らかにそう叫んだ。

 これが私なりの答えであり、誠意である!


「――――ッ!」


「なるほどな……」


「……」


「やっぱり、貴方はお優しい……」


 あ〜れ?なんか周りからボソボソ聞こえるが、何か間違えたか、私?


 と、思って隣を見ると、ティアが笑顔で囁いた。


「間違えてないよ。私も同じだよ!」


 あ〜ら、それならば良かった!嬉しい!!

 ……ん?ティアよ、私の考えていることがなぜわかったのだ?


「――そうか、そうか。では話を続けよう」


 少し楽になったような声の国王が話を再開する。


「あっ、はい」


「次になぜ人間が《無獣》になり、それを我々が知っているかだが――」


「お待ちください」


 早々に話を遮ったのは――ウィーラさんだった。


「何かな?」


「そちらのお話、私に話させていただけないでしょうか?」


「なぜかね?」


 こ〜れ〜は〜どういう状況かな?


「お願い致します……」


 ウィーラさんは国王の前まで移動すると、再び跪く。


「…………ルビア少年、構わないかね?」


 えっ、私?


「私なら全然構いませんが……」

 

「そうか。まあ、よいだろう。頼んだぞ?」


「畏まりました」


 そしてウィーラさんは今度は私達の前へ移動し、口を開く。


「ではここからは私、ウィーラ・フカーヨスが『大公』という立場で話させていただきます」


「は、ハーイ……」


「は〜いって、ん?…………タイコウ?」


 タイコウ?太鼓?大悟?明太子?う〜む。


 ――もしかして、大公!?


 大公って、あれだよな。なんかその……王族の近縁というか、親族的な立場ではなかったか!!?

 

 えっ!?では、ウィーラさんめっちゃ偉い人ではないか〜〜〜〜!!




 



 

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