第七十話 《無獣》の真実 其の参
「――っ!!」
「……えっ!嘘!?」
私とティアは思わず目を見開く。
何か裏はあると思っていたが、まさか《無獣》が――――人間だったとは。
すかさず私達は父さんの方へ視線を向ける。
そこには顔を伏せたままピクリともしない父さんの姿があった。
……やはり、父さんは《無獣》のようだ。
ということは父さんもライダー兄さんも、元は人間なのか…………。
別にだからといって何か変わるわけではない。あの温かい時間に嘘偽りはないし、今までと同様、二人は家族のままだ。
そ〜れに家族孝行も全然できていないしな!
「そうなのですね!!」
私は声高らかにそう叫んだ。
これが私なりの答えであり、誠意である!
「――――ッ!」
「なるほどな……」
「……」
「やっぱり、貴方はお優しい……」
あ〜れ?なんか周りからボソボソ聞こえるが、何か間違えたか、私?
と、思って隣を見ると、ティアが笑顔で囁いた。
「間違えてないよ。私も同じだよ!」
あ〜ら、それならば良かった!嬉しい!!
……ん?ティアよ、私の考えていることがなぜわかったのだ?
「――そうか、そうか。では話を続けよう」
少し楽になったような声の国王が話を再開する。
「あっ、はい」
「次になぜ人間が《無獣》になり、それを我々が知っているかだが――」
「お待ちください」
早々に話を遮ったのは――ウィーラさんだった。
「何かな?」
「そちらのお話、私に話させていただけないでしょうか?」
「なぜかね?」
こ〜れ〜は〜どういう状況かな?
「お願い致します……」
ウィーラさんは国王の前まで移動すると、再び跪く。
「…………ルビア少年、構わないかね?」
えっ、私?
「私なら全然構いませんが……」
「そうか。まあ、よいだろう。頼んだぞ?」
「畏まりました」
そしてウィーラさんは今度は私達の前へ移動し、口を開く。
「ではここからは私、ウィーラ・フカーヨスが『大公』という立場で話させていただきます」
「は、ハーイ……」
「は〜いって、ん?…………タイコウ?」
タイコウ?太鼓?大悟?明太子?う〜む。
――もしかして、大公!?
大公って、あれだよな。なんかその……王族の近縁というか、親族的な立場ではなかったか!!?
えっ!?では、ウィーラさんめっちゃ偉い人ではないか〜〜〜〜!!




