第六十三話 王都、到着〜!
いつものように何か起きるのではないかと心配していたが、特にないまま列車に揺られ、昼頃には王都へ到着した。
「「はへぇーーーー」」
そして今、私達は二人揃って駅前で棒立ち状態となっていた。
王都だからそれなりに発展はしていると思っていたが、まさかここまでとは……。
道路を優雅に走る高級車やバイク、辺りには高い建物や見たことのないような形の建物がズラ〜、っと並んでいる。その光景はもう前世の世界…………い〜や、下手したらそれ以上のものかもしれない。
「これが王都か……!」
ふと見ると、ティアの瞳は輝きで満ち、尻尾は激しく揺れている。
「そうだな」
ふ〜む。ティアにとって、初めての王都はきっとキラキラして見えているのだろう。
だ〜が、ティアよ。気持ちはわかるが気は抜いてはいけないぞ!?
こういったところには多くの誘惑が付き物なのだ。私も田舎から出てきた時は良く苦労したものだよ。
だからこそ、ここは長〜い経験のある私がだ――
「――それで、これからどうするルビア!?」
「お、おお〜う……」
くッ!そんな目でこっちを見ないでくれ!!初々しい気持ちで潰されそうになる!!
「え〜〜と…………とりあえず荷物、置きに行こうか……」
「うんッ!!」
私はどうやらこういう感じに弱いらしい。まぁあ、私がいるから問題はないだろう。
ー◆ー
私達は荷物を置きに行くためにあちらが用意してくれたホテルに来たのだが……
「「はへぇーーーーーー」」
またしても棒立ち状態である。い〜や、これは仕方ない。
今、私達の目の前には黄金色に輝くものすご〜く高いビルが建っている。これはまごうことなき高級ホテルだ。
それにしてもすごいものだ。よっ、さすが王族!
「き、緊張するね……」
「あ……ああ……」
私達、場違いなのでは?
高級ホテルを前に動けずにいると、中からきちんと整えられた制服を身に纏った初老の男性が駆け寄ってきた。
「あの……もしかして、ルビア様とティア様でございますか?」
「えっ、あっ、はい!」
「あっ、ひゃい!!」
「左様でしたか。お待ちしておりました、どうぞこちらへ」
「「ありがとうございます」」
案内されるまま、ホテル内へと入っていく。
はぁ~、外観もすごかったが、中は中で中々である。あ〜んな大きいシャンデリア見たことない!
とにかく、良かった良かった。なんとか中に入ることが出来たぞ!!
「……………」
「どうした、ティアよ?」
「私、ついていけないよぉー……」
安心しなさい、私もだ。




