表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
英雄にすることもまた一つの恩返しである  作者: 若村鬼海
第三章 陽に照らされる陰
51/103

第五十話 あれは拝借したやつなのだよ?

 翌朝、我々は予定通り海に向かって出発した。

 

 のだ〜が、途中でティアが「あっ!私、水着持ってない!!」などと言い始めた。


 言い出しっぺがなぜ水着を持っていないのか?そんなことを思いつつ、父さん達と一旦別れて水着を買いに行くこととなった。 

 

 ちなみにライダー兄さんと父さんは先に行っていろいろと準備する、らしい。まあ、人目を気にしてのことだろう。


 そし〜て私達が水着を買いに来たここは、道中の近くにある商業施設『ハッピーハッピー』。前世のショッピングモールのような感じの施設だ。


「さっさと水着買って、合流しよっか?」


「う〜む、そうだな」


 そう言うとティアは足早に進んで行く。ちょっ、ちょっと速くないかね?


 どんどんと距離が離れていく!


「お、お〜い、ティア〜!」


 あっ、もうだめだ。見えん!!


「やれやれ……」

 

 なんて体力だ。一体あの元気の源はどこからきていることやら。 

 

 まっ、私は持っているから急ぐ必要はないのだがね。


「ゆっくりと行きますか」


 せっかくの機会ですし、いろいろと見るとしょうかね!辺りを見てみると、異世界ならではの商品がそこかしこに並んでいる。


 魔物の肉片、怪しい黄色い液体の入った瓶、やけにデカいお花、それ〜と……


 目に入ったのは武器屋。今思えば、タマキだかタニシだかと戦った時に使った剣は私のではなく、なんか落ちてたやつを盗ん――拝借したやつなのだよな。そう、拝借したやつなのだよ。


「万が一の時に備えて、それは良いかもしれないな」


 見るだけならと、私は武器屋に足を運んだ――


ー◆ー


「わわぁ、水着がいっぱいある!」


 一方、ティアは水着売り場の前で目を輝かせていた。


「こっちは可愛い系で、あっちは……大人系……」


 顔を赤くし、尻尾を揺らしながら水着を物色する。


 ティアにはある目的があった。それはルビア好みの水着を選んでもらうこと。海に行こうと提案したのもの、水着を買わなかったのも、全てはこの日この場所に行く為だった。


 この商業施設『ハッピーハッピー』はフカーヨス領で一二を争う程の規模であり、あらゆるニーズに合わせたところが人気を博している。そしてこの季節、夏用品は数多く揃っていた。


「ね、ねぇ、ルビア……どれが……いいと……ってあれ?」


 熱心になり過ぎた結果、ルビアがいないことに今気付く。


「……やっちゃたー」


 ティアは己の言動に少し後悔した。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ