第三十四話 わぁ〜キレイな滝だねぇ
「元ジェームズですって……?」
「はい、そうです。といっても途中で成り代わっただけなんですが――」
レイヴンはフフッ、と嗤う。
「ジェームズは今、どこへ?」
ウィーラさんの声色から怒りがにじみ出ているのが伝わってくる。
「そんなこと、言うまでもないでしょう?」
「――ッ!」
「そんな……」
「ウェ〜、なんだァ?」
ウィーラさん……貴方ではレイヴンの相手は荷が重い。
私はそう思うと、彼女の下へ歩み寄る。
「ウィーラさん、バトンタッチです。ここからは私がやりましょう」
彼女の肩に手を置く。
「いえッ!これは……これだけは私がやらなければいけないんです!!」
「お気持ちは察しますが、私にも理由があります!」
そうだ、私には奴に言わなければならないことがあるのだ!!
「で、ですが……」
「前にも言いましたよね?貴方を守らせてくださいと」
私はウィーラさんの瞳を見つめる。
「……わかりました……お願いします」
「お任せあれッ!」
「終わりましたか?」
「ええ、お待たせしました」
ほっほう、紳士的な言動は良し。だがしか〜し!!
「私はルビアと申します。ではまず、私から一つ――」
「どうぞ」
「レイヴンとや〜ら!よくもさっきは私をぶっ飛ばしてくれたな!!」
「「えっ?」」
「うぅ〜やっバイ、やっバイぞぉ――」
あ~れは、とても恥ずかしかったぞ!
「フフフフ、ハァッハハハ!面白いですね〜貴方」
「――のぉ〜〜!!」
おのれ〜貴様〜!!
「さすが、《無獣》に認められただけはありますね」
「何を言っているのだ?」
え?ちょっと待てぇ〜〜!ライダー兄さんの事がま、まさかバレたのか?ま〜ずい。
「何を勘違いしているんですか?ルビアさんのお父様は《無獣》ではありませんよ」
「そうだ、そうだ!」
ウィーラさんとティアが入ってきた。
「フフッ、勘違いしているのは貴方がたですよ?」
「何?」
レイヴンは父さんを指差す。
「彼は正真正銘の《無獣》です」
えっ?ど〜ういう事だ!?父さんは《無獣》とやらではない筈だが……
「父さん――」
父さんの方へ顔を向けると、そこには――
「お〜〜ろろろろろろロロロロ――」
綺麗な滝を流す父さんの姿があった。




