第三十三話 対面
「「「ワーイ、ワーイ!」」」
再会した私達は抱き合って、その場でぐるぐると回っている。
「それで、お父さんはなんでトラックの中にいたのぉ〜」
この状態でティアは話を切り出した。
「ウェ〜と……シャケをのぉんだとこまでぇはおぼ……オェてるぞえ〜」
うむ、酒呑まされて寝たなこれ。
「まずは父さんの安全がとれたのだ。こ〜こは喜ぼぉ〜〜!」
「――オェ」
父さんの顔色が突然悪くなり、私とティアは危険を察知し、離れる。
「父さん、ここで吐くのはま〜ずい!!」
「ちょっと、やめてよ……!」
「わかぁてル〜って、イマァのはセ〜ブだァ……」
それを言うならセーフだ。
「――ジェームズ、ジェームズ!」
ふと見ると、ウィーラさんが横転したトラックに向けて呼び掛けていた。
「ウィーラさん、どうでしょうか?」
私は恐〜る恐るウィーラさんの隣に立つ。
「応答がおりません……で、ですが、まだ運転席は見てませんので」
彼女は作り笑いを私に見せる。
「では、私が確認いたしましょう!」
「……よろしいのですか?」
「こ〜いうものは、私のような者に任せるのがよろしいのですよッ!」
「……ではお願いします」
「喜んで!!」
私はトラックを踏ん張ってよじ登り、ドアを開けようとした――
「リィィィィバァァアアアアシュッ!!」
途端、勢いよくドアが開かれ、私はぶっ飛んだ。
そのまま私は草むらにダイブした。
「ルビア!」
「へ?」
「ルビアさん!」
「――やはり誤算でしたか。甘く見過ぎましたね」
ん?最後の声は誰だ?聞き覚えがないぞ!?
顔を上げて声がする方向を見ると、そこには運転席から出てくる黒ずくめの鳥面の者がいた。
「だぁ~〜れだ!?」
フンッと、立ち上がる。
「ジェームズじゃ……ない?」
「誰なの?」
「キィもちワリィバい」
「ん?あーそうでしたね。この姿でお会いになるのは初めてでしたね」
声色からして多分男性だろうが、それ以外の情報がな〜にもない。
「……この姿?」
ウィーラさんが反応した。
「ええ。どうも私、元フカーヨス邸執事レイヴンと申します」
レイヴンと名乗った者は深々と頭を下げる。
「レイヴンなんて執事は今までフカーヨス邸にいたことはありませんよ」
ウィーラさんが声を荒げて言った。
「ああ、これは失礼しました。言葉が足りてませんでしたね。改めまして、元フカーヨス邸執事兼元ジェームズ、レイヴンと申します――」




