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英雄にすることもまた一つの恩返しである  作者: 若村鬼海
第一章 動き出す歯車
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第二話 全身全霊を賭けて!!


 結論から言うと彼らの家族になった。


 一時はどうなるかと思ったけど変なトカゲ……いや、父さんがが強引に押し通してくれたのが大きかったようだ。   


 ちなみにあの馬ロボットは私の兄弟だった。要するに兄さんだ。


 そして私はルビアと名付けられ、現在十歳である。そして――


「おはよう、兄さん」


「おはよう、ルビア」


 ――私は新しい人生を満喫している!


 さぁて、今日も張り切っていこうって……ん?


「あれ、父さんは?」


「ああ、父さんなら飲み過ぎでそこら辺で倒れているさ」


「そ、そうまた……」


 う、うん……まぁ、ちょっと知りたくない面もあったが、これはこれで面白い。

 それにこうゆうのも悪くない。


「おいルビア、冷蔵庫から卵取ってくれ」


「あっ、はーい」


 あっ、そうそう、どうやらこの世界は科学技術がとても発展らしい。車は普通にあるし、前世ような家電も存在している。

 一応ないものもあるらしく、飛行機やインターネットに関しては概念すらなかった。


 まぁ……技術の偏りはあれど、生活してくのに特に問題はなかったから別に気にしてはいない。


 などと考えながら私は冷蔵庫から卵を取リ、兄さんに渡した。


「はい」


「どうも」


 それにしても兄さんはすごいな。

 私も手伝いは出来るだけやるようにしているが、兄さんは一人で颯爽さっそうと遂げてしまうんだから。本当に感謝している。


 だから、私は――


ー◆ー


「いつもありがとうね」


「いえいえ、こんなのお安い御用ですよ」


 私は今、二人の目を盗んで近くの村で商人の手伝いをしている。

 理由としては生活費を稼ぐためでもあるが、本来の目的は――


 ――家族孝行である!!


 前世ではちゃんとした家族孝行が出来ないまま、死んでしまった。だから今度はちゃんとやりたい。


 それにこの世界で生きて生けているのは、二人のおかげだ。

 父さんは明るく接してくれるし、兄さんは色んな事を教えてくれる。

 私はその恩返しをしたい。

 勿論、自分にやれることは精一杯やっているつもりだ。


 しか〜し、それでは物足りない!!


 二人なら、ちょっとのことで満足してくれるかもしれない。

 だが私は、もっと幸せになってほしい。


 そこで私が思いついたのが……二人が堂々と暮らせる場所を作ること!


 基本的に魔物は人にあまり受け入れられない。だから今までは、洞窟でひっそりと暮らしてきた。

 しかし私は二人の優しさを知っている。


 そこでだ。私はあることをやり始めた……

 

「それにしてもここの商品は質が良いな!」


「あっ、わかります?実は最近、魔物が現れないんですよ」


「どうしてだい?」


「ここだけの話、魔物を片っ端から倒している黒い馬の魔物が近頃よく現れるんですよ」


「へぇ~、そりゃいい話を聞いた。じゃ、俺は行くぜ。元気でな坊主!」


「そちらこそ、お元気で」


 そう……の拡散だ。


 私は噂好きな商人に兄さんたちの話を話す。そうすれば商人はいろんな所でを話し、次第に広まっていく。そして二人は皆に受け入れられる……まさに最高の計画ではないか!


 私は全身全霊を賭けてこの計画(おやこうこう)を遂行する!!


 


 

 


 


 

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