第十九話 中に入るのはいつ?
「でっけ〜」
「なんか緊張してきた」
「私もだ」
フカーヨス邸に着いたルビア達は玄関前で立ち尽くしていた。
「ルビアさん、お待ちしていました!」
玄関の扉が開くと、ウィーラが手を振りながら近づいて来た。
「これはこれはウィーラ様。本日はお招きいただき、誠にありがとうございます」
ルビアは頭を下げようとするがウィーラに止められた。
「そんなに畏まらなくて結構ですよ。まだ予定の時間ではないので」
「そうですか。ならばそうさせてもらいます」
「さて。これからご案内致しますが、ドラゴンさんは大きさの関係上、裏の庭園でおもてなしさせていただきますがよろしいですか?」
ウィーラは屋敷のあまりの大きさに口をパカッと、開けたドラゴンに問う。
「うん?お、おう。構わないぜ」
「ありがとうございます。ではドラゴンさんはそちらのジェームズが対応します」
彼女が紹介したのは大型トラックを運転していた男性だった。
「ジェームズと申します。早速ですがドラゴン様、庭園へご案内致します」
「頼むぜ。じぁ、そういう事だから若者同士、楽しめよ!」
ドラゴンはジェームズの先導のもと、庭園へと向って行った。
「ルビアさん。私達は予定の時間までお茶でもしませんか?」
「ふ〜む、いいですな」
「本当ですか。ではさっそ――」
「――ちょっといいですか?」
するとウィーラの言葉をティアが遮り、前に出る。
「どうしましたか、ティアさん?」
「私の事、忘れてません?」
「そんな事ないですよ。ティアさんもご一緒にお茶しましょう」
「まるで邪魔者みたいな言いようですね」
「ま・さ・か。気の所為ですよ。」
ウィーラは微笑むが、その目は笑っていなかった。
「というか、予定時間ってただの口実じゃないですか?」
「そ、そそそんなまさか。言っておきますけど――」
二人の言い争いが幕を開ける中、ルビアというと……
「ぶへッ!ぶへッ……ティアよ、尻尾がぶへッ!!」
ティアの激しく動く尻尾に叩かれていた。しかしティアはそんな事、知るよしもなかった。
――数分後。
「失礼しました。ご案内致しますので、中にどうぞ」
「あっ、ハイ……」
「ねぇールビア。どうしてそんなボロボロなの?」
「思わぬ攻撃を受けてね……」
「えーと。なんか……ごめん」
こうして、ルビア達はドラゴンに数分遅れてフカーヨス邸に入るのだった。
《お知らせ》
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なるべく投稿出来るよう善処致しますので、ご理解の程をお願いします。




