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英雄にすることもまた一つの恩返しである  作者: 若村鬼海
第二章 それぞれの邂逅
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第十九話 中に入るのはいつ?

「でっけ〜」


「なんか緊張してきた」


「私もだ」


 フカーヨス邸に着いたルビア達は玄関前で立ち尽くしていた。


「ルビアさん、お待ちしていました!」


 玄関の扉が開くと、ウィーラが手を振りながら近づいて来た。


「これはこれはウィーラ様。本日はお招きいただき、誠にありがとうございます」


 ルビアは頭を下げようとするがウィーラに止められた。


「そんなにかしこまらなくて結構ですよ。まだ予定の時間ではないので」


「そうですか。ならばそうさせてもらいます」


「さて。これからご案内致しますが、ドラゴンさんは大きさの関係上、裏の庭園でおもてなしさせていただきますがよろしいですか?」


 ウィーラは屋敷のあまりの大きさに口をパカッと、開けたドラゴンに問う。


「うん?お、おう。構わないぜ」


「ありがとうございます。ではドラゴンさんはそちらのジェームズが対応します」


 彼女が紹介したのは大型トラックを運転していた男性だった。


「ジェームズと申します。早速ですがドラゴン様、庭園へご案内致します」


「頼むぜ。じぁ、そういう事だから若者同士、楽しめよ!」

 

 ドラゴンはジェームズの先導のもと、庭園へと向って行った。


「ルビアさん。私達は予定の時間までお茶でもしませんか?」


「ふ〜む、いいですな」


「本当ですか。ではさっそ――」


「――ちょっといいですか?」


 するとウィーラの言葉をティアが遮り、前に出る。


「どうしましたか、ティアさん?」


「私の事、忘れてません?」


「そんな事ないですよ。ティアさんもご一緒にお茶しましょう」


「まるで邪魔者みたいな言いようですね」


「ま・さ・か。気の所為ですよ。」


 ウィーラは微笑むが、その目は笑っていなかった。


「というか、予定時間ってただの口実じゃないですか?」


「そ、そそそんなまさか。言っておきますけど――」


 二人の言い争いが幕を開ける中、ルビアというと……


「ぶへッ!ぶへッ……ティアよ、尻尾がぶへッ!!」


 ティアの激しく動く尻尾に叩かれていた。しかしティアはそんな事、知るよしもなかった。


 ――数分後。


「失礼しました。ご案内致しますので、中にどうぞ」


「あっ、ハイ……」


「ねぇールビア。どうしてそんなボロボロなの?」


「思わぬ攻撃を受けてね……」


「えーと。なんか……ごめん」


 こうして、ルビア達はドラゴンに数分遅れてフカーヨス邸に入るのだった。






《お知らせ》

 大変申し訳ないのですが諸事情により、七月の初旬は投稿の頻度をいつもより遅くさせていただきます。

 なるべく投稿出来るよう善処致しますので、ご理解の程をお願いします。

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