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優越2
「こんにちは」
「はい〜おつかれさん。」
数学の堀川先生。白髪の年季が入ったおじいちゃん先生だ。昔は京都の大学で数学を教えていたらしい。今は予備校の先生をしている。これだよこれ。その道のプロだ。全日制の教師とは違う。今日もほろ苦いコーヒーの香りがする。この人はいつも同じコーヒーしかのんでないのか?
学校はビルの二階にあり、一階はコンビニになっている。
聞いたことあるか?同じx.z座標地点にコンビニがある高校って。少なくとも私は聞いたことがない。堀川先生はそこで毎日コーヒーを買っている。嫌いじゃない匂い。彼を象徴する匂いだ。