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新生活は木の上で ー幼女となったニートー  作者: にゃんたこ
一章:パチスロニートは幼女の夢をみるか。
11/37

10.ご飯だ、ご飯。

ブックマークや評価、ありがとうございます。

書き続ける原動力になっています。

「一人で暮らしているので、両親への連絡は大丈夫です。」

できるかぎり朗らかに、悲しいそぶりは見せずに、そう言った。


そう言ったのだが・・・・


「こんなに小さいのに、一人で暮らしているなんて。

 無理をしてそんなに明るい顔を作らなくていいの!」


と、涙を浮かべたレミのお母さんが、ぎゅっと抱きしめてくる。

精一杯の朗らかな笑み・・・は逆効果だったようだ。


うーん、アラサー人妻の柔らかな体が心地いい。

見た目は少女になっても、やはり心は男のままだ。


ニヤつきそうな表情筋を抑えつつ、努めて冷静に話を続ける。


「レミのお母さん、ありがとう。私は大丈夫です。

 暮らしには慣れていますし、今日はこうやってレミと知り合えたし。」


「ええ、そうね、そうね。レミとこれからも仲良くしてね。

 ここを自分のうちだと思って、いつでも遊びに来ていいのよ。

 私のことはマーサと呼んでちょうだい。」


そう言いながらマーサは、俺の頭をぐりぐりと撫で回している。


「はい、マーサ。これからもよろしくお願いします。」


「そんなに丁寧にしなくていいのよ、もっと気楽にしてちょうだいな。

 さぁ、もうすぐお父さんも帰ってくるでしょうし、夕食にしましょう。」


そういって、マーサは夕食を用意してくれた。

木の器に盛り付けられた、ホワイトシチューのような料理。

大きく切られた野菜や肉がごろごろと入っている。

そして、一口サイズに切り分けられたパン。


「さぁさぁ、どうぞ召し上がれ。」


「いただきます!」

森から歩いてきたこともあって、お腹は十分に減っている。

夢での食事というと、あまり味を感じた記憶はないのだが、

目の前の食事は、夢とは思えないくらい、香りや温かさを感じる。


スプーンでシチューを掬って口に運ぶ。

シチューの熱が口から、胃の中まで温めてくれる。

ほのかな甘みと、塩味がきいた味。

素朴だけど、飽きのこない家庭の料理だ。


コツコツと、木のスプーンと器のあたる音が小気味好い。

そういえば、色々と木製品が多い。

森が近いからだろうか。


お腹も膨れ、そんなことを思っていると、キィッと

ドアの開く音がした。


「レミッ!!!」

若い男性の声が、家の中でよく反響した。


うん、お母さんと同じ反応。

夫婦は似るものなんだね。

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