女子会6
殺気立つ三人を何とか宥めた和希はぐったりとなり机にうつ伏す。
「和希ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫じゃない。」
「本当に個性的な友だちね。」
「……。」
十分個性的な夏子に言われたくはないとジトリと和希は彼女を睨むが、彼女はどこ吹く風、というように、和希をスルーする。
「他の瑛瑠ちゃんたちは彼氏とかいないの?」
「おらんなー。」
「いないわね。」
「邪魔。」
軽く流す瑛瑠と軽く首を振る桂子の二人は何となく和希も予想していなかったが、紅葉の「邪魔」発言には流石の和希もギョッとなる。
「こ、紅葉ちゃん。」
「流石に言い過ぎやないの?」
「……まあ、紅葉ちゃんですものね。」
「流石和希ちゃんの友だちね。」
「夏子さん、それ意味分かりませんからっ!」
夏子の言葉に和希は抗議の声を上げるが夏子はそれを無視する。
「で、他のお二人は好きな相手はいないの?」
「いません。」
きっぱりと言う桂子はいっそ清々しかった。
一方、瑛瑠と言えば、何故か難しい顔をしていた。
「瑛瑠ちゃん?」
「どうかしたの?」
「大丈夫?」
長年一緒にいる三人でも瑛瑠の反応には意外だったので心配になる。
「あっ!あはは、大丈夫やで。」
三人の表情を見た瑛瑠はハッとなり笑うが、それはあくまでから笑いのようだった。
「……瑛瑠ちゃん。」
和希の低い声に瑛瑠は誤魔化しがきかないのだと悟り、頭を掻く。
「ほんまに大丈夫なんやけど。」
「それでも。」
「うーん、何というか、うち、和希ちゃんも、紅葉ちゃんも、桂子ちゃんもすごく大好きなんやけど、異性に対してそう思えるような相手っておらんなー、と思ってな。」
「……違うんでしょ?」
和希は瑛瑠の言葉に溜息を吐き、彼女をじっと見つめる。
「……嘘やないんやけど。」
「うん、それは嘘じゃないんだと思うよ、でも、夏子さんの言葉を聞いて思った事はそれじゃないんでしょ?」
「……ズバッというな。」
「だって、言わないと、瑛瑠ちゃん、一人で悩むんでしょ?」
「……。」
和希ちゃんには負けるわ、と言って瑛瑠はようやく情けない笑みを浮かべる。
それは虚勢を剥いだ彼女の顔だった。




