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前世の俺は攻略キャラだったらしい  作者: 弥生 桜香


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嵐の目

 冬牙と賭けをした翌々日の日曜日、和希はいつもよりも遅めに起き出し、いつもはあまり時間が掛けられない掃除をしようと、ぞうきんを絞っているとインターホンが鳴る。


「はーい。」


 パタパタとスリッパで走り、外の様子を見る和希は軽く目を見張った。


『はーい、元気しているかしら?』

「な、夏子さんっ!」


 何の前触れもなくやって来た夏子に和希は頭が痛くなる。

 しかし、いつまでも、彼女を外で待たせるわけにもいかず、和希は玄関を開けに行く。


「久しぶり。」

「そんなに、久しぶりでもありませんが…。」


 夏子は両手に紙袋を下げてそのまま中に入る。


「それは?」

「ふふふ…。」


 不気味に笑う夏子に和希は顔を引きつらせた。

 そう、その直感が当たっていたが、残念ながら和希に逃げるすべはなかった。

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