表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/258

取り敢えず、一人称を変えましょう

(さてさて、どうしよう…。)


 自分が女の子として再度生を受けたと知った「かずき」は人知れず頭を抱えていた。


(……取り敢えず、今は本能で動いているからいいとして、いずれ、自我というのが出来るよな…その時、完全に自分に主導権が移るのかな?)


 まだ、生まれてそんなに時間が経っていないと思うが、それでも、起きて、泣いて、腹を満たして、泣いて、おしめを替えてもらって、寝ての繰り返しで一体どのくらいの時間が経ったのかなんて「かずき」には予想がつかなかった。

 ただ、体はそう勝手に動いている間も「かずき」の精神は考える時間がたっぷりとあった。

 その為、彼女は女の子と知った自分がどのようにするのが一番か考える。


(……お、思いつかない…。)


 「かずき」は頭を抱える。 


(……つーか、今の俺って自然に自分が女だって結構受け入れているよな?まあ、餓鬼だし、思春期が来たらもしかしたら戸惑うかもな。)


 「かずき」は、今は体が女だが、精神はどちらともいえない状態になっていた、確かに前は体が男だったので、男だと思っているような気がするのだが、ただ、今は赤子の所為かあまり、そんな実感がないのだ。


(……ああ、そう言えば、自然と「俺」って言ってたけど、よくよく考えたら、それって拙いかな?)


 「かずき」は自分が女だと考え、それで、一人称が「俺」は流石にないな、と思ったのだ。


(そんじゃ、一人称を変えるとするか。)


 意外にあっさりしているようだが、それでも、「かずき」は今後の自分のビジョンを考えると早めになおさないといけないような気がしていたのだ。


(どうせ、小学校時に人と違えば爪弾きにあうし、それに、早ければ幼稚園だからな…、今の餓鬼はどんなにませてるんだろうな~。)


 「かずき」はやや遠い目をしながら一人称を「私」に変えようと考えるのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ