結果は
「……嘘…。」
和希は今回のテストの結果を見て頭を抱えた。
「どないしたん?」
「どうしたの?」
「ん?」
三人はひょこっと和希の机の上のテストを見た。
「うわ、凄っ!」
「ええ、あら、でも…。」
「全部、二位。」
今回一位の点数を言ってからテスト用紙を返しており、和希はその点数よりもすべて一点足らない状態だったのだ。
因みに桂子は大体の点数は覚えているのだが、残りの二人はそんな事を覚えているはずもなく、和希が自分の返却されたテスト用紙に一位、何点と書かれていたので、把握できたのだった。
「総合点は一位やないの?」
「どうでしょうね、一人の人が一位を独占したら難しいわ。」
「……和希ちゃん、一位、拘る?」
不思議そうに首を傾げる紅葉に和希は顔を引きつらせる。
「せやね、今まで和希ちゃん、順位とか気にせえへんかったよね?」
「何でかしらね?」
三人はそれぞれの笑みを浮かべて和希に詰め寄る。
「あはは…。」
和希は自分が逃れられない事を悟り、さっさと吐く。
そして、冬牙をとっちめようとする三人を必死に止めるまで後五分――。




