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短篇

片目の黒猫

作者: 不知火 初子



私はバイトの帰り道、黒猫を見つけた。


その猫は、前からあの場所にいる。

決してあの周辺から離れようとしない。


その猫は、病気にかかったことがあるのか、片目だけ白内障になっていた。


今日もまた同じようにしていた。


だが、今日のそれは、誰かの帰りを待ってる様に見えた。


では一体誰の帰りを待ってるのか。


帰らぬ人となった主のことかな、と物語っぽく考えてみたりもしたが、やはり片目しか見えない、あの黒猫が待ってるのは、無くしたもうひとつの目なのだろう。


あの黄色がかった猫目と、目があった私は、しかしその猫を、電柱でも見るかの様な眼差しで、今日もそこを通り過ぎるのであった。

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