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最強チート越え  作者: タスマニアタイガー
5/6

奇跡の大地2


(この状況はまずい感じがしないか?)

と既に顔を青ざめ2人にといかける木村。


(まず村には近づかない方がいい、多分助けるとかそう言う次元ではない)

と引きつった顔で言葉をなんとか搾り出すアキラ。


(まずは生き延びるためにどうやり過ごし、やり過ごす時間をどこで費やすかだ!)声を粗投げながら優が叫ぶ。


3人はしばしの沈黙

まもなく、、、



キャー!!!!


ウウォー!!

タケテー!!


グアー!!


村人の悲痛で非常な声が3人の耳に入る。



沈黙したまま額には脂汗を流しもはや顔面は蒼白な面持ちでいる地面をみている。


3人は考える。


ワイバーンがここまで、無傷で連れてきた理由、そして危険もなく、おいしい食べ物、ストレスもなく、健康的にふかふか育つ肉体の村人、、、、

結果、、、




(!!!!!!ッ俺たちは家畜だったのだっ!!)



3人とも結論に至った瞬間同時に顔をあげお互いの目を見る。



恐る恐る優が2人の思考を確認する。




(おそらく60年程の周期でこの宴は開かれていると思う、あの廃墟の村は今から60以上前に、そして生存者はゼロ、理由は、逃げ場もないこのクレーター内部でこのことを伝承する人間がいないということ、つまり死人に口無!さらにワイバーンを下僕にするあたりから、おそらくランクと知能が高い魔物がこの宴の仕組みを作っている!)




3人の思考は、考えれば考えるほど絶望の状況は整っていく、逃げることは出来ない。


(とりあえず、後ろの森ににげこむぞ!!!)




その頃村では


この世の地獄が、、、そこにあった。


体高6m全長8m、肌色は灰色、鋭い前爪と牙をもつ、その姿はまさしく、神話に出てくるドラゴンである。


その灰色ドラゴンは逃げ惑う村人に向け、砂煙の様なブレスを吐きつける。

大量の砂煙が収まると村人2人が走る姿のまま固まっている。


そう、2人は石化してしまったのである。


灰色ドラゴンはそれを両手に取り、(ボッリッ!ボッリッ!)と交互に頭から食べ始めた。



村から少し離れた草原では、数体の黒い影が村人を追いかける。必死に逃げているが、それは次元の違うスピードで草をかき分けピョンピョン跳ね、時より地面の臭いをかぎながらターゲットに向けて追撃する。

黒い影は、体高2m全長3m程、4本足に2mの尻尾。そして翼のあり、毛が銀色の狼。

6体の銀狼に囲まれ、泣き崩れる村人10人。

グルルルと獲物を値踏みするかのように見定め、

そのうちの一匹が(グル!)と喉を鳴らしたのを合図に、一斉に飛び掛かる。


村人の姿は囲まれた銀色狼によって見えないが中心部では


キャー!


アッ!アッ!


ウーウーっ


かすかに村人のうめき声が聞こえる。


そのうち、うめき声は無くなるが、そのかわりに



クッチャッ、クッチュ、、


ボリ、ボリ、ボリ、、、


ピッチュッ、ピッチュッ、、、、、





無念の音が鳴り響く。


そんな光景が村のあちこちで、蹂躙劇が展開されていた頃。




3人は鬱蒼と茂る草の中、頭を低くし、村の様子を観察している。

(優!スキル)と木村が優に小声で話す。


まずはあの犬を見てみる

スキル(覗き見)発動!


名称:番犬(獣)

コスモス量:3

HP:650

MP:0

力:200

素早さ:560

知力:680

攻撃力:C

防御力:E

スキル:なし

総合ランク:E


(明らかに鼻が利きそうな魔物だな風向きが逆で助かったぜ)

アキラが冷汗をかきながら青ざめている。


次はあのピンクのうさぎ耳をした奴

名称:ラビットドラゴン(竜)

コスモス量:380

HP:3250

MP:1600

力:2200

素早さ:7000

知力:1020

攻撃力:B

防御力:B

スキル:星蹴(ランクC)

総合ランク:B


(さっきの奴!あいつは、耳がよさそうだ)



次は、あのやばそうな灰色の奴

名称:石竜(竜)

コスモス量:2050

HP:1億

MP:65000

力:88500

素早さ:4500

知力:1250

攻撃力:A

防御力:S

スキル:石像者(ランクA) 石眼(ランクC)

総合ランク:S

ドロップアイテム:砂時計、エリクサーⅢ×2、


(おまえ、まちがってない?桁がちがうよ、、、)笑みを浮かべて木村がおかしくなっている。


、、、、、、、


次は、あの岩の上で寝てる黒い奴


名称:黒竜(竜)

コスモス量:2300

HP:55605000

MP:1億

力:65520

素早さ:6800

知力:1500

攻撃力:S

防御力:A

スキル:裂者(ランクS)

総合ランク:S

ドロップアイテム:黒布 エリクサーⅢ×2


(さっきからランクSってなに?Aまでじゃないの?、規格外って事?)腹を手にやり、大笑いを押し殺す木村。


(おまえのコメントはいい!静かにしろ!)木村を横目で見ながらアキラが木村を黙らせる。


(とにかく見つかったらアウト!俺たちの総合ランクはFだからな、、、)桁違いの暴力を目にして、考えがまとまらず、精一杯の言葉を絞り出すアキラ。

(とにかくここに居たらまずくないか?早く森へにげようぜ!)ヤシの実から果実を取り出し食べながら木村が二人に言う。


(おい!今更なんでヤシの実なんか持ってくるんだ)

いままで気が付かなかったといわんばかりに驚きの表情でアキラがいう。


(だってこのまま逃げ続けて腹がへってくるだろ)と??マークを頭の上に浮かべ木村が言い返す。

!(、、、)優は、その会話を聞いて目を細める。


ガサガサ! 


(スットップ!誰かいるよ!)

優は、足を止め両手を広げスットップの合図をする


ガサガサ!ガサガサササ!!!!!


目の前に現れたのは、最初湖の草むらで出会った少女であった。


(これ、なんなんですか!魔物がみんなを)

顔は涙でくしゃくしゃ。服は所々やぶれ、あちこち傷つき、血が出ている。


(、、、、、どうする)

しばし沈黙する3人。


(詳しい状況はわからない。わかることはあいつらに見つかると、食い殺さるという事だ!)

端的に、アキラが少女の声に答える。


(オイッ!先を急ぐぞ!) 

 木村が、二人に言葉を放つ。


(ちょっとまって。私もついていきます!)



(、、、、、、)


(こい!) (おいで!) (ッチ!)

3人とも考えは一致した。少女を連れて行くという事は、体力的に足手まといになる事と、もう一つ、これから起こる惨劇に、精神が持つかという事だ。


草むらを抜けると30m~40m位の木が立ち並ぶ森になってきた。

状況は、さっきの草むらより、見通しが良くなってしまう。


(ここを、一気に走り抜けるぞ!)


優の合図で、いっせいに走り出す4人。しかし。


(今の所、魔物は確認できない、このままいくぞ!)


と中盤に差し掛かった時にアキラの視界の先、200m程の所で薄ピンク肌のドラゴンを確認する。


(とまれ!ふせろ!!!)


(、、、、、、、)


(このままじゃ、見つかる。)


(どうする?)


(あまり私は得意ではないのですが、木の上に上った方が安全かと)


グルリと周りを見渡す3人。


(彼女の意見が、この状況ではベストだな)


(異議なし)


まずは、木村が登り、続いて優が登る、2人は幹から枝に体を移し、上から彼女を引き上げる体制をとる、そして、おぼつかない手足で、幹にしがみつく。下から補助的にアキラが支える。


(ちょっと!そこは!)


(うるさい)


(ぜったいわざとー!)


(だまれ!)


状況は、下からアキラがやむなく尻を押し上げる状況になっている。涙目になりながら彼女は、はい上がる。そして、優達の手を取り引き上げられる。そんなやり取りをしながら30m程登りきる。


(ここまでくれば、大丈夫だろ。)

汗だくで息を乱しながら、木村が優に問いかける

(ああ、さっきよりはましだ。)


優はそこからさらに、一段あがった木の枝の上に移動する。そこから見える村の様子はまさに地獄であった。銀狼に逃げ場のない様に囲まれ数人の村人が身を寄せ合っている。一方では、石化した人間を、掴み取り、四肢から順番に食べて、最後に体を丸のみされている。その先には頭部のない死体が数体並べられている。優からは声は確認できないが、悲痛なうめき声をあげているであろう村人達を、優は目をそむけずに佇んでいる。


(おい、早くのぼってくれないか?)

と木村はあきれ顔で少女に話しかける。木村のいる枝までもう少しという所だ。そして、最後の力を振り絞り少女を上から引き揚げ、下から押し出す。

(はあ、はあ、はあ、)

(絶対わざとですよねー)

(だまれ)

(もんでいましたよねー)

(もんでない!)

(強くもみつづけていましたよねー)

(強くはもんでない!?)

 うす眼をし、少し赤くなっている状態の、不謹慎なアキラがいる。その表情をみて、(やっぱりー!)とポカポカ背中をたたく涙目少女。優の目線の先にいる村人たちには、とても見せられない光景だ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




(状況確認だ!あのピンクの奴はどこだ!)


廻りを見渡す4人。しかし見失ってしまったようで緊張から身を寄せ合う、その時!


木の枝の隙間から隙間へ地面を掛ける人影が見える。距離は200m位離れているところだ。


(人があそこにいます!)


少女が指差す方向に、確かに、人影が3人いた。


(助けなきゃ!オーッ!!!グベッ!?)


(バカ?それともバカ?)


彼女の口にとっさに手をやるアキラ、


(へ?怖い!今、呼び寄せようとしたの?)

目を丸くし、巨驚の顔をしている木村。優にいたっては、不安材料を抱え込み、作戦は成功するのか?と言わんばかりに頭を抱えている。


村人3人は、小走りで頭を低くし、村から遠ざかろうと失踪している。そのパッキッ地面に落ちている木の枝を踏み抜いてしまった。そのミス一つで、数秒後の3人は哀れな亡骸となる。


村では、頭部のない村人が地面に転がっている。ピンクのドラゴンはその頭部を咀嚼していた。(ピックンッ)ウサギ型の耳を震わせると、上体を上げ一点をみつめる。その目が鋭くなったとき、2本の鍛え抜かれた足が膨らみ、鋭い爪は大地を握りしめ、前かがみになる。

ドパアアアーーン!!!!!!

大地が盛大に爆発した瞬間には、その場にドラゴンはいなかった。

刹那、先ほど木を踏み抜いた村人3人の頭が宙をまう。


(!!!!)


優達からは、微かなピンクの影が村人を通り過ぎたほどにしか見えなかった。

ノシ!ノシ!ノシ!一度村人を通り越したピンクドラゴンが戻ってくる。そして、地面に転がっている村人の頭をつまみ(ポイッ)と口の中に入れ咀嚼していく。



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