???
深夜3時
ベランダで夜風にあたっていた。
心地よい風だ。
それに加えて星があまりにも綺麗で、幻想でも見ているのかと思ってしまった。
俺はこんなふうに物思いにふける夜が好きだ。
ーーこのまま朝が来なければ良いのに
なんて考えてしまう程には。
思わず笑ってしまう。
とてもじゃあないが、馬鹿馬鹿しい話だったからだ。
俺は今日自殺する。
何故?
それは...分からない
ただ、負の感情がずっと、ずっとぐるぐるしていて気持ち悪い。
すごく辛いんだ。
それから解放されるならなんだってしてやる。
死ぬことへの恐怖はない。
死んでしまう恐怖より、生き続けないといけない絶望のほうが強いから。
あはは...
薬を大量に飲んだからか、頭がくらくらする。
なんだかすごく眠たい気分だ。
ーーーあっっ
視界がぐにゃりと傾く
少しの浮遊感を感じたあと
鈍い音が響いた
俺は倒れてしまった...のか?
少しも体が動かない。
ふと、視線を横に動かすと窓ガラスにベランダの柵で頭を打ち、血を流している自分の姿が映っていた。
かなりショッキングな格好だ。
全く...ホームセンターで買った首吊り用のロープが無駄になっちまうじゃねぇかよ。
薬飲んでふわふわしてきた頃に首吊り、という大雑把な計画が狂ってしまった。
やはり薬を飲み過ぎたな。
まぁ、死ねるならなんでも良い。
ワンチャン、大量出血とかで死ねるだろうか?
分からない
だからもう、この俺が目覚めることのないよう祈っておこう。
俺の意識は、いつのまにか無くなっていた。