表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/10

1話

「お名前は刈谷正義(かりやまさよし)さん、吉崎さんとは大学が一緒、と……今日は遊びに来てたのかな?」

「連絡がとれなくて、様子を見に来たんです」


 マンション6階の外廊下で、小太りの学生は(うつむ)いている。その背後、立ち入り禁止のテープの向こうには、遠巻きに見守る住民の姿があった。

 警察官は刈谷に視線を戻す。


「真っ青だね、大丈夫?

 まあ、無理もないか。目の前で友達が飛び降りちゃあね」

 シートで覆われているが、ベランダからみおろせば、まだ吉崎の遺体がある。

 頭が柘榴のように割れ道路を赤く染めて、凄惨な現場だった。


「……それもあるんですけど」

 警察官はメモをとる手を止める。

 刈谷は妙な顔をしていた。


「会わない間に、まるで別人みたいになっちゃって……」

「なにか、きっかけとかはあったのかな」

「わからないです。でも……」

「でも?」


「ひょっとしたら、僕がバイトを紹介したせいかもしれません」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ