表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/11

ロドム隊長って結局どうなったの? KING'S FIELDⅢ


 ※ネタバレ含みます!


 第七回。PS用ソフト、フロムソフトウェア、「KING'S FIELDⅢ」。


 KING'Sシリーズの三作目にして、ヴァーダイト編完結作。




 物語はシリーズにお馴染みの、憂鬱な雰囲気ではじまります。

 主人公は無印の主人公であるジャンの息子、ライル。ジャンは王さまなので、王子さまです。こちらもお母さん似の美人系イケメンのよう。

 ライルはある日、育ての親であるエルフのレオンに、エクセレクターという特殊な剣をもらいます。その剣は、持ち主の成長に合わせて成長する剣で、水晶をつかった武器制作を得意とするレオンの最高傑作。

 レオンはエクセレクターをライルに渡し、父王ジャンを討ってこいと発破をかけます。

 なにをいってるのかわからない? まあまあ、とりあえず読んでくださいよ。


 KING'SⅡで聖剣をとりもどし、メラナット島を無事脱出したアレフは、ヴァーダイトへ戻ります。その際ノーラを置いていったり、ジジ達も丸無視だったり、ちょっとどうなのと思う部分は多々あるのですが、そもそもアレフの任務は聖剣・ムーンライトソードをとりかえすこと。枝葉末節にかかずらってはいられなかったのでしょう。

 聖剣は戻り、おまけでもうひとつの聖剣・ダークスレイヤーも手にはいったものの、ギーラと対峙したアレフから事情を詳しくきいたジャンは、不安になります。そしてやはり不安を持っているアレフと相談の上、古の塔にふたふりの聖剣を封印し、ヴァーダイトの平和が末永く続くよう願ったのでした。


 ところが、古の塔に雷が落ちたあとジャンは体調を崩し、快復を境に様子がおかしくなります。

 民を迫害し、魔物が出てきても放置。国は荒廃していきます。

 地元へ戻っていたアレフがヴァーダイトに異変ありときいて駈けつけましたが、そこにはかつての友人の名残もない狂気を見せるジャンが居るのみ。これは何者かにとりつかれたなと確信したアレフは、お祓いを繰り返しますが、ジャンには一切ききません。

 こうなったらジャンを殺すしかない。アレフは自分の命をかけてもヴァーダイトの民を救うのだと、古の塔へ向かいましたが、そこにはまっぷたつになったムーンライトソードがあるだけ。最終手段はすでに失われていました。

 アレフはジャンの側近四人と話し合い、ジャンを城ごと封印することを決意し、四人に自分の火・水・風・土の魔力を分け与えます。

 折れたムーンライトソードをつかった封印は成功しましたが、不意を打っての封印だった為に、なにも知らずにジャンと一緒にとじこめられたひとも大勢居ました。

 更にアレフは命をかけて封印をした為に、虫の息。そこへ、幼いライルが呼ばれ、いずれ封印が解けるであろうこと、それまでに側近四人から魔力を受け継いでジャンと戦えるように準備しておくこと、などをいいのこし、息をひきとります。


 ライルと弟、王妃であるお母さんは、アレフの友人レオンの許へ身を寄せますが、弟とお母さんは病気で死んでしまいます。

 ヴァーダイトは魔物だらけになり、それまでに続いていた謂れのない処刑などもあって、王家に対する風当たりは強く、それも病気の原因のひとつだったのではないのでしょうか。プレイしていると、ライルが王子だと知っているひと達は、話しかけても言動が刺々しいのです。

 魔物だらけになったヴァーダイトは隣国から国交断絶され、道も封鎖されてしまいます。封鎖前に逃げ出せたひと達はなんとかなりましたが、逃げられなかったひと達は身を寄せ合い、助け合って細々と命をつないでいる情況。ジャンの変貌で魔物があふれてから、酷いところだと地形さえかわってしまって、ヴァーダイトはもはや亡国の雰囲気です。

 しかし、十七歳になったライルは旅に出ます。父親を殺して、国に平和を取りもどす為に。


 と、ストーリーが超絶重たいのですが、その重たさに比べて自由度は高め。無印と比べれば不自由なところも多いものの、最初にはいった道具屋で大事なエクセレクターをうっぱらえるという仕様です。なくしちゃいけない大切なアイテムでさえ売れる、それがキングス。

 さてライルくん、彼はヴァーダイト随一の剣士であったお父さんをなにがなんでも殺す為に教育をうけていた筈ですが、今までなにをしていたの? と思うくらい弱っちい。試しにスタート地点から数歩の位置にある小川に片足をつっこんでみましょう。死にます。

 水恐怖症なのか? と思うくらい、少しでも水に触れるともの凄い悲鳴をあげて死んでしまうライルくんですが、一応魔法は最初からつかえます。その点はアレフよりも優秀かな。

 ただし周囲が明るくなる「ライト」という魔法ですがね。まじでお前今までなにしてたんや。


 レベルは1、攻撃魔法はなし、頼りのエクセレクターは短くて攻撃力も低いバターナイフのような武器。お金もなければ、レオンさんの家では休ませてもくれません。ていうか、ベッドひとつしかなかったんだけど、一緒に寝てた? 無印の墓荒らしと同じスタイルか?

 最初の村に宿屋はありますが、一泊するのに大金をむしりとられます。ついでに、一晩寝たくらいではHPもMPも全快しません。予知夢を見ることができるという利点はあるけれど、役に立つかはビミョーなところ。あと、バグりやすいです。

 最初の村には色々アイテムが落ちていて、それを拾うのですが、敵も居るので当然死にます。死ぬのは仕方がありません。死んで覚えるゲームです。

 村を出る前にお母さんのお墓参りしてこいみたいにいわれ、行くといいアイテムをとれます。ちゃんとお墓に参りましょう。

 それから、村人が話していたロドム隊長がつくった、迷路のような防壁のある墓場へ。魔物対策らしいのですが、鍵がないと開かないし、面倒極まりない。墓守のおっさんとはこれから何回も会話することになるでしょう。

 ロドム隊長という人物は、パイロット版の主人公らしいです。登場人物がロドム隊長の話をしてくれるのですが、彼が最後どうなったのかはわかりません。


 たちの悪い妖精に振りまわされたり、おばけだらけの兵舎で罠にかかったり、散々な目にあいながら別の村へ辿りついても、王家の人間であるライルに親切にしてくれるひとはそう居ません。「王家の人でもいいので助けてください」なんて衝撃的に失礼なことをいってくるひとも居ます。子どもに罪はないので助けますけど。

 ちょっとだけ不満なのが、「お遣い」が増えたところ。子どもを助けたり、ひとに話をきいたりする必要が出てきました。いややらなくてもいいけど、アースヒールほしいし、扉エレベーターでバグったことあるし……。

 ライルの大目標はジャンを殺すことですが、その為には強くならないといけません。なので、とりあえずの目標はエクセレクターを成長させることと、もと・側近四人に会って、魔力をもらうこと。

 火、土、水、風と、順番はともかく魔力を手にいれたライルは、続いてイシリウスという人物にまつわる品を集めます。ヒロインっぽいミーナという子が出てきて、彼女はライルにも王家にも偏見がないので、優しく接してくれます。


 KING'SⅢの魔法は、属性ごとに魔力=レベルが設定されていて、属性ごとに成長していきます。魔力快復できるポイントまで来たら光の魔力を上げまくりましょう。うまくすればすぐに最強魔法をつかえるようになります。調子にのって自爆することもありますが。


 イシリウスにまつわるアイテムを手にいれ、最終段階まで成長したエクセレクターと一緒にレオンの許へ戻ると、快復ポイントめがけてワープできるアイテムをつくってもらえます。レオン本人は姿を消してしまうのですが……アイテムを手にいれてすぐにお母さんのお墓へ向かえば、レオンさんがそこに居ます。


 ワープアイテムというチートを得たライルは、気味の悪い神殿へ行ったり、気色悪い敵と戦ったり、色々して、衝撃の事実を知ることになります。

 実は、シースとギーラは、更に上位の神さまがつくったものでした。しかもその理由は、人間がエルフやドワーフを迫害した揚げ句、最後には人間同士で争うようになった為。喧嘩せず協力するように、いいやつシースと悪いやつギーラをつくった、のです。

 しかしもくろみは失敗しました。シースとギーラが上位の神さまの意思からはなれ、かってに争いはじめたのです。

 そこで、上位の神さまはシースとギーラを倒す勇者にすべてを託します。ライルですね。


 ギーラはアレフに倒され、墓所にかすかに意識を残すのみ。シースはやりたい放題です。

 アイテムを集め、折れたムーンライトソードを持って墓所へ行くと、皆勤賞のミーリアを拝み、剣が復活。ライルはアレフの亡霊に会ったり、いやがらせのように建てられている自分の墓や、まだ完全に正気を失ってはいなかったジャンが必死で残したメッセージを見付けつつ、お城の内部へ突入します。お城の前の教会跡のようなところに居たルリアンの婚約者が、十年も生き延びていたりしますが、そこはフロム、容赦はありません。しばらくすると悲惨なことになります。

 お城のなかはとんでもない状態です。首なし兵が飛びかかってきたり、おばけが居たり、めちゃくちゃ強い二足歩行の竜が居たり、ライルくんはぼろぼろです。快復できますけど。

 ジャンのところへ辿りつくと、どれだけ走っても端に辿りつかない亜空間みたいな謁見の間 (っぽいところ)で戦闘。ジャンは光魔法の強力なやつをばんばんぶっ放してくるし、ダークスレイヤーを装備していて、鬼のように強い。

 登場人物を殺していたり、ムーンライトソードを装備していなければ、ジャンを倒すとバッドエンドに。

 そうでなければ、ジャンを倒すとその亡霊があらわれて、自分はのっとられていた、と話してくれます。

 出現したワープポイントをつかい、最終決戦の場へ行くと、竜という割りに竜っぽくない外見のシースと戦闘開始です。案外弱い。

 シースを倒すと正統エンディング。ライルは魔物から国をまもり、あたらしい王として、聖剣とともにヴァーダイトを治めてゆく……みたいです。


 で、ロドム隊長どうなったん?




 理不尽に登場人物が死んでいくKING'S FIELDⅢ、あなたもノエル湖でアイテムをとられていらいらしてみませんか?



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] うわわわ!!キングスフィールド懐かしい!! 大好きだったのですがアクションが壊滅的に下手だった私は、ひたすら兄弟が横でやるのを応援していました。(ちなみにダクソやデモンズシリーズもそうです…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ