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ショックなことがありました リリーのアトリエ~ザールブルグの錬金術士3~


 ※ネタバレ含みます!


 第六回。2001年発売、PS2用ソフト、ガストの「リリーのアトリエ~ザールブルグの錬金術士3~」。


 タイトルどおりショックなことがありまして、予定を変更してこちらのソフトについて書きます。




 キャラが可愛い! アイテムをつくれる! 音楽が素敵! 一回でもクリアすると「おまけ」で占いをしてくれる! フルボイスで綺麗なアニメーションムービーも! と、盛りだくさんな作品。

 ついでに、とある声優さんのデビュー作だとかなんとか。たまーにバラエティなどに出てらっしゃいますが、いつも水色真珠をありがとうございますと拝んでいます。わたしにとっては永遠に、けしパンとザラメとベルグラドいもと水色真珠のひとです。あとスイートパイ。


 この作品、「アトリエシリーズ」の三作目。ですが、わたしがプレイしたのは、シリーズではこれが最初です。


 物語は、主人公のリリーがザールブルグという街に来たところからはじまります。前作・前々作をやっていたひとにはお馴染みのキャラクター、ドルニエ先生、イングリド先生、ヘルミーナ先生も登場。

 しかし、シリーズ第一作品「マリーのアトリエ」よりも十八年くらい昔の物語なので、イングリドとヘルミーナはまだ子ども。十歳の可愛い女の子達です。「ゲーム三作目は過去の法則」って、オタク系雑誌でいわれていました(__;)


 主人公・リリーは、十七歳の女の子。

 エル・バドールという大陸の東にある、ケントニスという街で、錬金術アカデミーに通っていました。

 といっても、独学で錬金術をある程度理解し、その努力が認められての入学で、成績はいい訳ではありません。

 そんなリリーが、ある日、アカデミー内の元老院室に呼び出されます。一緒に呼び出されたのは、元老院で最年少のドルニエ先生。

 そこで、錬金術をもっと発展させる為の任務に就いてほしい、といわれます。


 ケントニスは錬金術の都ですが、もともとは「旅の人」と呼ばれるひとりの人物が錬金術を伝え、発展したもの。その旅の人が亡くなり、元老院では限られた人材や環境での錬金術の低迷を危惧していました。

 協議の結果、優秀な錬金術士を各地に派遣し、そこで錬金術をひろめてもらい、新たな発想や新たな人材を見出そうと話がまとまりました。そして、海を越えて東の大陸にあるシグザール王国の首都、ザールブルグへは、リリー、ドルニエ、イングリド、ヘルミーナが派遣されることになったのです。

 リリーはあっさり承諾したそうで、ゲーム開始直後の場面につながります。


 長い航海を経てザールブルグに辿りついた四人でしたが、ドルニエ先生が王宮で掛け合っても錬金術アカデミーの設立はできず、四人はとりあえず、錬金術で街のひとを助けながら資金を得、アカデミーを設立しようと意気込みます。

 そら、他国からよくわからない技術の学校をつくりに来ましたなんて、怪しさ満点です。寧ろ会って話を聴いてくれたヴィント国王が凄い。

 ついでに、数日経つと、ドルニエ先生がヴィント国王に掛け合って、アカデミー用の土地だけは手にいれてくれます。とんでもなく凄い交渉技術の持ち主です。

 そんなこんなで、リリーは酒場に依頼された仕事をこなし、お金を貯め、参考書や機材を買い、アイテムをとりに行きます。


 年に一回、一月三日には「展覧会」という王室主催の行事があり、お題に沿ったアイテムを提出すれば多額の援助金が得られます。アカデミーを建てるには莫大な資金(実は、ゲームシステム的にはそう大きな金額ではない)が必要になりますが、展覧会でいい成績を修め、「特選会」という更に上級の催しでも合格をすれば、一切身銭を切らなくても五年でアカデミーは建ちます。

 選択肢によっては、「研究に際して国に口を出されたくない(兵器開発などはしたくない)」という理由で、展覧会への参加を辞めることもできます。その場合でも、依頼や交易でこつこつとお金を貯めれば、アカデミーは完成します。


 リリーは錬金術をかじっているといえ、普通の十七歳の女の子。

 怪物(モンスター)が存在するこの世界、材料採取には危険が伴います。その為、護衛としてキャラクターを雇えます。

 雇えるキャラクターは、イングリド、ヘルミーナ、駈け出し冒険者のテオ、キャラバンで占いをしているイルマ、由緒正しい教会の神父(誤表記だと信じたい)・クルト、製鉄工房の女鍛冶カリン、武器マニアの冒険者ゲルハルト、雑貨?屋さんのヴェルナー、聖騎士を目指すシスカ、王室騎士隊副隊長のウルリッヒ、パン屋で働いているというエルザ。

 このうち、ウルリッヒさまは年末に行われる「武闘大会」に参加し、準決勝まで進まなければ雇えるようになりません。

 また、リリーの名声が一定以上ある状態で三年目に到達しないと、エルザは登場さえせず、登場しても一連のイベントをこなさなければ一定期間後に姿を消してしまいます。

 イングリドとヘルミーナ以外は、リリーの評判がよく、なかよくなると、直に依頼をしに来ることもあります。


 雇えないけれどストーリーに関わってくるキャラクターは、酒場「金の麦」亭マスターのハインツ、街に来たリリー達に好くしてくれる雑貨屋のヨーゼフ、武器屋のマスターレオ、好事家のカスパールとヘートヴィッヒ、絵描きのアイオロス、ゲマイナー、妖精の長老の八人。

 ハインツは、有料うわさ話であたらしい採取地を教えてくれたり、交易のこつを教えてくれたりします。リリーの成績がいい場合、工房まで直に依頼に来ることも。お菓子やお酒、楽器に関するイベントもあります。

 ヨーゼフは、ゲーム開始直後に会話し、「恋愛に興味はあるか?」を訊いてきます。ここでの選択で、その後恋愛に関するイベントが起こるか起こらないかが決まります。恋愛イベントありの状態にしておくのがおすすめ。水色真珠という手にはいりにくいアイテムをもらえる恋愛イベントがあるからです。

 レオは、ゲーム開始からしばらくすると、武器屋を引退し、ザールブルグから居なくなってしまいます。その後、とあるイベントで再会します。

 好事家のふたりは、酒場での依頼をこなし続けると、家まで行けるようになります。ふたりともめずらしいものを集めるのが趣味で、リリーにとっては使い途がいまいちわからないようなものでも、交渉次第で高額でひきとってくれます。どちらかにでも会えるようになれば、参考書や機材を手にいれるお金には困らなくなるでしょう。また、王室からの援助をあてにできない状況になった場合、このふたりに会う頻度は高くなる筈。

 アイオロスは、前作・前々作では高名な画家になっていますが、今作ではまだ売れる前。リリーが挨拶したところから交流がはじまり、モデルになってほしいと頼まれるイベントもあります。

 ゲマイナーは、リリーの名声や人気が一定以上になるとあらわれるキャラクター。出てくるのはリリーの評判がよい証です。

 妖精の長老は、アトリエではお馴染みの妖精さんを統括する立場のキャラクターですが、今作ではとあるエンディングを迎えると、ザールブルグまでやってきて……。


 リリーははじめ、少しのアイテムしか作製できません。参考書やイベントでレシピを知り、それをつくって錬金術レベルを上げ、知識を増やして、参考書の続きを読んで……と、地道に成長させていくしかないのです。ある程度のレベルになれば、「ラフ調合」といって、既存のレシピを少しかえてあたらしいものをつくりだすこともできるのですが。

 頼りになるのは、条件をこなすと作製をしてくれるお手伝いさん(イングリドかヘルミーナ。最初に選べる)と、やはり条件をこなすと雇えるようになる妖精さん。


 妖精さんは、子どものような見た目ですが、リリーが行ったことのある場所にならどこへでも採取に行ってくれますし、リリーがつくったことのある(かつ、その妖精さんのレベルで作製できる)ものならつくってくれます。レベルの低い妖精さんだと、リリーが一日でこなせる作業に数日かかったり、一番レベルの低い「黒妖精さん」は採取しかできませんが、それでも役に立ちます。

 月々、賃金はかかるものの、雇えるようになったらすぐに七人揃えてしまうほうがお得。作業をさせているうちに妖精さんのレベルも上がっていき、条件をみたせば最強の「虹妖精さん」になって、リリーよりもはやい速度で調合をこなすようになります。


 アイテムをつくり、イベントをこなし、遠くの村やエルフの里へ交易に行き、ボスモンスターと戦闘し、展覧会や特選会で優秀な成績を残して王室からの援助をもらい……。

 アカデミーが建てば、ほかの状態がどうであれ、エンディング条件は達成。その時点での状態で、様々なエンディングに分岐します。

 無事、王立アカデミーが建つエンディング。

 途中で展覧会への参加を辞め、私立アカデミーを建てるエンディング。

 アカデミーを建てたけれど、リリーはひきつづいて錬金術のお店を続けていくエンディング。

 別のアカデミーで教員になるエンディング……などなど。

 恋愛イベントをこなし、恋人関係になった男性キャラクターが居ると、エンディングで会話がはじまります。ここのせりふは切ないものから可愛いものまで色々。なかには、らしくないことをするキャラクターも。


 難点は、イベント時のせりふ。

 やりこんでいると、すぐに妖精さんを雇えるようになりますし、「ブレンド調合」「ラフ調合」もすぐにできるようになります。

 なので、ゲームの進行状況とせりふが嚙み合わなくなることがしばしば。凄くいや、という訳ではありませんが、「ん?」とはなります。

 それでも、クラフト系のゲームをさがしているひとが居れば、おすすめするうちの一本です。




 とりあえず、面白いゲームであることと、わたしがこのゲームが好きなこと、やりこんでいることはわかってもらえたと思います。


 冒頭、ショックなことがあったと書きました。

 データが壊れたのです。


 数週間前から、久し振りにやりたくなり、ソフトとメモリーカードをひっぱりだして、最初からちまちまプレイしていました。

 攻略本だけでなく攻略ブログも参考にし、以前プレイした時につけていた「わたしの錬金術ノート」も駆使して、四年目まで完璧な進行だったのです。

 一年目二月に妖精さんを七人揃え、その後全員得意属性ありにかえ、勿論虹妖精さんにしている。三年目にプラティーンを作製している。リリーの冒険者レベルが30に届いていないのにHPが700を越えている。武闘大会で優勝二回、称号は「守護者」と「瞬殺」。振り子水晶(突然変異)で水色真珠を70個以上手にいれている。ゲヌークの壺を各種四個以上所持。産業廃棄物Bを99個所持。アップルパイもショコラーデもペンデルも180点以上。

 アイテム図鑑を見ずにスタートして、こういう状態でした。リリーのアトリエをやったことがあるかたなら、苦労はそれなりにわかってくれると思います。


 四回目の展覧会まであと三ヶ月程度、セーブしようとしたある瞬間、データが壊れている、だったか、表示されたのです。

 やばいと思って電源を落としました。

 メモリーカード内のほかのデータに波及するのがいやだったからです。

 確認したところ、ほかのデータは無事な様子。ただ、リリーのデータは壊れていたので、削除しました。

 その段階では、ショックはうけていたものの、まだ諦めもついたのです。

 プレイ時のデータはノートにきっちり書いているし、各アイテムのいい配合比もきちんと記録を残している。もう一度やりなおせばいい。

 ですが、再び起動し、はじめてみると、酒場に行っても酒飲み親父が居ないのです。

 あのひと、最初から居たよね? 居なかったっけ?

 こわくなって、数ヶ月時間をすすめてみたものの、酒飲み親父があらわれる気配はなし。居るのが当たり前で意識していなかったので、もしかしたら時間が経ったり、ピルツの森へ行けるようになれば出現するのかもしれませんが、それを検証するほどの気力が残っていませんでした。

 酒飲み親父はただの酒飲み親父ではないのです。彼が居ないと、ある参考書が手にはいりません。それは、一回目の特選会で勝つ確率がほぼなくなることを意味しています。だってゲルプワインの品質と効力を同時に上げるのは難しすぎるから。ていうか、できたことない。誰かいい配合比を教えてくれ。


 真相はまだわかりません。バグではなくて、単に条件をみたしていないから居ないだけかもしれません。

 ですが、酒飲み親父は出てきていない。攻略本を読んでも、出現条件のようなものには触れられていないので、彼は最初から居るかもしれないのです。

 これからわたしは、リリーのアトリエについて、攻略サイトや動画サイトなどで調べようと思います。もし、酒飲み親父が最初から出てくるのなら、ディスクが傷んでしまったのでしょう。

 plus版買います。




 (アトリエシリーズにはplus版といって、バグが修正されたりイベント発生条件がかわったりイベントやエンディングが追加されたブラッシュアップverが存在するよ!)






 どうやら八月にはいると出現するようです。多分。あーよかった。




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― 新着の感想 ―
[一言] アトリエシリーズ有名ですよね。 でも、私は未プレイなのです……。 エッセイから楽しさが伝わってきました!
2022/03/07 21:52 退会済み
管理
[良い点]  すげー懐かしかったです。そしてデータはご愁傷様でございました。  私も『リリー』まではやっていましたが、だんだん仕事が忙しくなって、PSに触んなくなっちゃったんですよね。ああ、あれね。あ…
[一言] 本当に休みの日に友達の家に行って、ゲームしているのを見ている気分で読んでいます。(笑) え、大丈夫?と言いながら、後ろでポテチ食べてるパターンです。 親父、出現するようで。良かったですね〜^…
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