どうしてもすすめたい! 花火fantast
※ネタバレ含みます!
第一回に紹介するのは、PS用ソフト、魔法株式会社の「花火fantast」。
このゲームはとにかく音楽が好き。世界観も好き。キャラが可愛い。ストーリーが素敵……と、いいとこばかり。
「世界のどこかにある花火のテーマパーク、花火ランドは、天才花火師パイロンと娘のフェアリー、弟子のピエッタ、花火好きなひと達でオープン準備がすすめられていました。
ところがある日、パイロンが倒れ、意識不明になってしまいます。
パイロンのはなびの腕に惚れて集まっていたひと達は、パイロンが居なくなったらオープンは無理だと諦めてしまい、娘のフェアリーも花火ランド中央にあるお城に閉じこもったまま。
そこで、弟子のピエッタは占いのできる花火ばばに協力してもらい、「パイロンに匹敵する花火づくりの才能を持つ人物」をさがします。
それが、世界の裏側に居たあなただったのです」
というのが物語の導入。
いろんなテーマパークがあるんだから花火のテーマパークがあってもいいよね。花火綺麗だもの。
この、「花火のテーマパーク」という思い切った設定が、その後ゲームをしていて変な格好のキャラが出てきても「テーマパークだから奇抜な格好のひとくらい居るでしょ。きぐるみとかさ」と違和感にならない効果を生んでいると思います。
さてゲーム開始すると、ピエッタと花火ばばが操作説明などしてくれます。
視点は三人称に見せかけた一人称、なのかな。「僕がかわりに色々やるよ」的なことをいうピエッタが、主人公の前をスキップしているという解釈でやっています。
主人公には花火づくりの才能はあるものの、手際は素人。なので、花火をつくったりはピエッタに指示して全部してもらう、という設定だったと思います。
花火をつくる為に必要なのは「星」。火薬の塊。それが、花火ランドにはぼろぼろ落ちています。大丈夫、花火のテーマパーク(オープン前)だから防火・耐火はしっかり対策済みの筈。火事にはなりません。
火薬の塊の星ですが、画面上ではきらきらした宝石のような見た目をしています。星はひとつ持っていればピエッタが複製できるので、幾らでも花火につかえます。
小さいのは基本星。大きいのは特別星。
基本星は「菊」か「牡丹」のふた種類しかなく、後は色の変化のみ。似たようなもの(同じ「赤朱菊」という名前でかすかに色が違うなど)も沢山拾えます。百個までしかもてず、それ以上拾うと捨てるものを選ばないといけません。
特別星は140、特別なので収納場所がきちんとあるらしく、百個越えても平気です。二段階で破裂するものや、現実にはありえないような効果のもの(しゃぼん玉があふれたり、ハートが散らばったり、虹が出てきたり)も沢山。
花火ばばの館で占いをしてもらうと、特別星をもらえることがあります。更に、星の合成もできます。合成でしかつくれない特別星もあるので、その辺がコレクター心理をくすぐります。
そして、なんと! 花火ランドでは星の雨が降るのです。花火ばばが天気予報もしてくれるので、雨が降りそうなエリアにはりこみましょう。
主人公がやることは、各エリアのボス(管理者)を花火と、その花火をつかったプログラムで説得し、オープン準備をしてもらうこと。
最初に行けるのは「赤のエリア」「黄のエリア」「青のエリア」。それぞれに個性的なボスが居て、こういう花火がほしいと課題を出してきます。
ボスの好みの花火をつくり、曲に合わせてプログラムを組む。気にいられれば承認をもらえ、そのボスのエリアはオープン準備をすすめてくれるようになります。
エリアのボスを納得させたら、そこからつながるみっつのくに、「風のくに」「鏡のくに」「光のくに」へ。
みっつのエリアのボスは課題花火さえクリアすれば、曲に合っていなくても喜んでくれましたが、みっつのくにのボスは難物揃い。ただ花火をつくり、ばんばん打ち上げるだけではだめ。反対に、課題花火を用意しなくても、そのボスの傾向にあった花火を揃え、曲にぴったりのプログラムをつくれば納得してくれます。
何度もやっているのですが、光のくにのボス・サンサンはとんでもなく難易度の高い要求をしてきて、未だに満点を出せていません。彼女はエリアボスのなかでも特にパイロンに心酔していたひとなので、説得は大変です。
みっつのくにのボスも説得できたら、最後は花火ランド中央、「城のエリア」へ。花火ばばの館から目と鼻の先にある場所ですが、橋が架かっていなかった為特別星がきらきらしているのにずっととれない状態だったところです。
そこへ行くと、お城の前でパイロンの娘、フェアリーが待っています。彼女は「しあわせの花火」という難題を出してきて、それをなんとかつくろうとプレイヤーは奮闘することに。フェアリーは「しあわせの花火を打ち上げることができれば、パパの意識が戻るかも」と期待しています。その期待に応えましょう。
このゲームは攻略本なしでもぎりぎり攻略できるのですが(課題花火はあくまで課題なので、つくらなくてもクリアできる)、つくらないといけないしあわせの花火にはきりきり舞いさせられた記憶があります。何度花火ばばのところで星を合成したかわかりません。
なんとかしあわせの花火をつくると、あなたを感動のエンディングが待っています。
そんな、楽しくて素敵な「花火fantast」。難点は、入手困難な特別星と、操作感でしょうか(^^;
方向転換がやけに難しい。ピエッタスキップしてないで歩いて~ってなります。操作がもう少しスムーズだったら、爆発的にヒットしたんじゃないかな、と思ったり。
そして、特別星です。風のくにのとある特別星なんて、どうやって入手したのか記憶にないくらいです。多分親指が死ぬくらい○ボタンを押し続けたのでしょう……。
以下は考察です。
花火ランドの場所は、作中では明示されません。
ですがわたしは、「ブラジルにあるのでは?」と思っています。
導入部分で「世界の裏側に居たあなた」とありますし、光のくににはサンバを踊っているミニサンサンが大勢居ます。それに、光のくにの課題曲はタイトルが「カリオカ」。
ブラジルのどこかにあるかもしれない花火ランド、あなたも行ってみませんか?