表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/6

Un nouveau départ

今話より新章フランス編となります。よろしくお願いいたしますm(_ _)m

夏目胡桃の死亡は、ドリーミーシュガーズ内でも大きな話題となっていた。しかし、ほぼすべての社員の話題の内容はなぜ自殺したのかという話だった。けれど、甘宮心愛ただ1人はこの件が自殺ではなく殺人なのだと理解していた。


 (なぜ、このタイミングで彼が出てくるの……?)


 ただ、心愛も分かっていないのはなぜ神城凛があのPatisserie flanの一件から3年もたった今になって現れたのかだけが理解できなかった。


 「まあいいわ、あの紙があったおかげで警察も一応は殺人事件として取り扱ってくれたし……ただ1つ問題があるとすれば彼の消息が全くもってわからないしここに侵入した形跡もないというところかしら。でも私は絶対にあなたには殺されたりしないんだから!」


 そう決意した心愛は、気分を無理矢理切り替え仕事に励むのだった。



 一方その頃、日本の某県の某市にあるとある建物内に、神城凛はいた。


 「さて、次のターゲットは誰にしようか……今回は俺がこの3年のフランスでの裏修行で身に付けた裏の世界の技術を用いたスイーツ、『魔法菓子』も使わないとな」


 夏目胡桃を殺害するときに作ったTarte aux fraisesは、いわば普通の苺のタルトだった。しかし、凛はPatisserie flanを閉めてから今までの3年間フランスを中心に暗躍する闇洋菓子店、【Patisserie Alice】で修行を重ねたことにより、普通ではないお菓子を作ることが可能になったのだった。


 フランスのリヨンの裏路地を入ったところにある建物の地下に存在する闇洋菓子店、Patisserie Aliceは、世界中の裏世界の住人達から信頼され愛されている洋菓子店だ。そこの評判の理由は、もちろん味もそうなのだがオーナーであるシャルル・エヴァンスが使う技術、『魔法の腕』により作り上げられる色々な効果を持つ洋菓子、『魔法菓子』があるのが1番の評判の理由だった。シャルルが作る魔法菓子は毒などを混ぜていないにも関わらず食べた人間を死に至らしめる事ができ、証拠も残らない完全犯罪を成立させられることから、ヨーロッパではPatisserie Aliceの魔法菓子による暗殺が横行していた。そんなシャルルの技術を3年という他と比べて圧倒的に短期間で凛は習得していた。そして、凛は次のターゲットを決めるのだった。


 「次の標的はドリーミーフランス支部長、佐東京平にしよう」


 こうして凛は建物から器具を運び、一路フランスへと旅立った。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ