神気闘法
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着替えをして、改めて師匠の幽閉されている部屋へと戻った俺は、開口一番師匠に謝った。
「師匠、お見苦しいものを見せてすみません。」
「別に構わないさ。お前の裸なんて見慣れているからな!!」
愉快そうに師匠は笑った。
「それは子供の時だけでしょ。」
「まぁな。だからあの時と比べると……うん、大分立派になったものだ。」
師匠が頷く度に、幼い頃の思い出がフラッシュバックして来て、どんどん恥ずかしさが底から沸き上がってくる。
「にしても、ナルダを退けるとは……随分腕を上げたな柊。」
「たまたま、死の淵で新しい技ができて。そのおかげでなんとか。」
「ほぅ!!その技とはなんだ?」
「そ、それが自分でもいまいち分かって無くて。」
「なるほど……自分でもわからない何かを開花させ、ナルダを退けた……と。」
「はい。」
ただ一つわかるのは、神気を解放するか?と問いかけられた声に頷いたこと。
その直後ボロボロの体が治って、ナルダに一撃を与えれた。思い返していると、頭の中に声が響いた。
《新たなスキルを獲得しました。》
「おっ、なんだなんだ?」
「どうした柊?」
「なんか、今頃になって新しいスキルを獲得したって報せがあって。」
試しにステータスオープンと唱えて、自分のステータスを確認してみると、そこには今までなかったものが二つ存在していた。
「ん?なんだコレ……神気残量?」
職業の下に一つ項目が追加されていて、そこに神気残量100%と書いてあった。
「これは後でイリスに聞かないとわからないな。これはひとまず保留にしておいて……残りはこれだ。」
もう一つはスキルのところに追加してあった、神気闘法というもの。
「これは何なんだろう?」
闘法と書いてあるから、恐らく戦闘に関するものだとは思うんだけど……。
「試しに……。」
神気闘法と頭の中で強く思ってみると、俺の体を温かい光が包みこんだ。
「な、なんだ?柊の体が光に覆われているぞ?」
「これが新しいスキルみたいです。」
この状態のまま、ステータスオープンでステータスを確認してみると、神気残量という所のパーセンテージが徐々に減っている。
「なるほど、神気残量ってそういうことだったのか。」
新しく追加されたものが何なのかを理解したところで、俺は神気闘法を解いた。
多分ナルダに一撃を与えたときも、無意識にこれを使っていたんだろう。奴が次襲撃に来る前にこれの扱いを覚えておかないとな。
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