表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

978/1270

当番制適用後……

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 当番制適用後 担当ドーナ




 ヒイラギによる当番制が施行された後、まず最初に静葉の元へ食事を持ってきたのはドーナだった。


「入るよ。」


「ん、今日から当番制が始まったのか。」


 目を開けた静葉は、食事を持って入ってきたドーナへと視線を向けた。


「そういえば自己紹介がまだだったねぇ、アタイはドーナっていうんだ。」


「ドーナ……か。丁寧にありがとう、私は八雲静葉。静葉と呼んでくれて構わない。」


 お互いに自己紹介を済ませると、ドーナは早速今日の昼ご飯である親子丼をスプーンで掬って、静葉の前に差し出した。


「ほら、口開けな。」


「んぁ……。」


 少し開いた口の中へドーナは優しくスプーンを入れると、静葉に食べさせた。


「んんっ、美味い。優しい故郷の味だ。」


 そう感想を述べた静葉に、ドーナがある質問を投げかけた。


「そのシズハとヒイラギの故郷って、日本って言うんだろ?」


「そうだ。柊から聞いたのか?」


「あぁ、ちょこちょこ話してくれてねぇ。随分便利そうな国だって聞いたよ。」


「はは、こちらの世界の人からすれば……確かに便利そうに思えるかもな。」


 静葉は乾いた笑いを浮かべた。


「どう言う意味だい?」


「こちらの世界でも法律や憲法なんかはあるんだろう?」


「まぁ、そうだねぇ。」


「私達がいた日本では、それがとても複雑に……そして厳しく定められていてね。そこに税金というものも加わって、生きているだけで金欠になって苦労したものだよ。」


「そうだったのかい。」


「ま、それはあくまでも日本に住んでいた私の感想さ。観光に来る分にはいいところだと思う。風情もあって、何より飯が美味い!!」


 ドーナから親子丼を食べさせてもらいながら、静葉は目を爛々と輝かせてそう言った。


「違う世界に観光か……そんな事が出来れば良いんだけどねぇ。」


「ん?できないのか?」


 素朴な疑問を投げかけてきた静葉に、少し戸惑いながらドーナは答えた。


「そ、それは……アタイにもわかんないよ。」


「ふむ、私や柊をこちらの世界へ呼ぶことができたのだから、その逆も可能なのではと思ったが……また話が違うのかな。」


「じゃ、じゃあ仮に戻れるとして……シズハは自分の故郷に戻りたいと思うかい?」


 どんなにその質問に静葉はくすりと笑うと、こう答えた。


「そうは思わないな。今の私のいるべき場所はここだ。多分、柊も私と同じ答えを返してくれると思うぞ。」


「そうかい、後で聞いてみるよ。」


 食後のデザートまでしっかりと静葉に食べさせた後、ドーナは彼女に別れを告げて部屋を出るのだった。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ