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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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乱入

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 カルボナーラを食べ終えた師匠の口元をナプキンで拭ってあげると、彼女は満足そうに大きくため息を吐いた。


「ふぅ〜、満足満足。今日の昼ご飯も美味だったぞ。」


「喜んでもらえたなら何よりでした。じゃあ食器片付けますね。」


 食器を片付けて部屋から出ようとすると、師匠に突然呼び止められた。


「おいおい柊、何か忘れてるんじゃないか?」


「へ?」


「食後のデザートをまだ食べていないぞ!!」


「あぁ、満足満足って言っていたので、いらないのかと思ってました。」


「いる!!今日はマンドラアイスクリームを所望するぞ!!」


「わかりました。」


 マジックバッグの中から、こんな時のために用意しておいたマンドラアイスクリームを取り出した。


「流石、用意が良いな。ではまた頼むぞ。」


 そして餌をねだる雛鳥のように、師匠が口を開けると……背後の扉が突然勢い良く蹴り破られた。


「「「ちょっと待った!!」」」


 そう声を揃えて部屋の中へと入ってきたのは、先程様子を覗いていたドーナとラン、そしてレイの三人だった。


「あなた、ヒイラギの師匠だかなんだか知らないけど、いい思いしすぎじゃない!?」


「全くその通りじゃ!!」


「食べ物を食べさせることぐらいなら、アタイ達がやってあげるよ。」


 そんな三人の言葉を、師匠は一言で片付けてしまう。


「ふっ、これが()()()()というものだ。」


「なっ、そ、そんなのズルよ!!」


「はっはっは!!ズルではないぞ。コレも私と柊の積み重ねてきた年月の賜物だ!!」


「ワシには単に主に飯を食わせてほしい雛鳥にしか見えんがのぉ。」


 ドヤ顔でそう語っている師匠へと、レイは冷たい視線を向けている。


 そしていがみ合う師匠とドーナ達……。この面子で争われるのは困るな。この問題を解決するには、あの方法しかない。


「みんなの思いはわかった。でも、師匠は今自分の手でご飯を食べることはできないから……当番制にしようか。」


「当番制かい……まぁ、それならアタイは納得できるよ。」


「ランとレイはどうだ?」


「ワタシはヒイラギを独占されなかったら、それでいいわ。」


「ワシは主の考えを尊重するのじゃ。」


 三人は賛成してくれた。後は、師匠が何と言うかだな。


 チラリと師匠の方へと視線を向けてみると、彼女は今にも泣き出しそうに、瞳をうるうるとさせていた。


「わ、私はずっとヒイラギに食べさせてもらいたいぞ!!」


「師匠……お気持ちはありがたいんですが、死の女神との繋がりが解けたら、ずっと食べさせてあげられますから。それに、俺としては皆とも仲良くなって欲しいんです。」


「うぅ……。」


「お願いします。」


 師匠の前で深く頭を下げると、渋々といった様子で納得してくれた。こうして、師匠への給仕係は当番制になったのだった。



この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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