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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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予想外の決着

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 俺が龍桜を使うと、少し興奮気味に師匠は笑った。


「そうだ、それを見たかったんだ。その姿めっちゃかっこい……コホン、実に強そうだからな。」


 一つ咳払いをして師匠は平静を取り戻すと、俺へと向かって手を翳した。


「実は私も最近、独学でこんなものを学んだんだ。」


 師匠がそう言った直後、大きな魔法陣が展開される。


()()()()()()。」


 その魔法陣から放たれたのは、俺の体を軽く飲み込めるほど、巨大な火球だった。


「魔法……!!」


 この森の中で火の魔法は相性が悪い。辺りには枯れた草もあるし、下手をすれば火事になる。


「ウォーターブレス!!」


 師匠の放った魔法を正面から打ち消すために、俺はほぼ最大出力のウォーターブレスを撃った。


 すると、俺の予想していたよりも、師匠が放った魔法の威力は弱かったらしく、一瞬で火球がウォーターブレスに飲み込まれると、勢いそのまま師匠の体をも飲み込んでしまった。


 そしてウォーターブレスを撃ち終わると、全身びしょ濡れになった師匠が水の中から姿を現す。


「や、やはり魔法の腕は敵わないか。だが、体術なら私のほうが……。」


 魔法では敵わないと判断した師匠は、すぐに体術での戦いに切り替えようとするが……何故か足取りが覚束ない様子で、珍しく顔面から派手に転んでしまっていた。


「うぐぐ……な、何だ頭がガンガンする。視界もぐるぐる回るぞ。」


 魔法を撃ってから急に様子が変わった師匠の姿を見て、俺はある要因を思い出した。


「あ、もしかして魔力切れ?」


「魔力切れ?なんだそれは。」


「あの〜、師匠がどうやって魔法を学んだのか分かんないですけど、魔力を限界まで使い切ると、そんなふうに頭が痛くなったり、意識が朦朧とするんですよ。それが魔力切れって症状です。」


「ぬがぐぐ……ぬ、ぬかったか。あの魔法の本にはそんな項目は書いてなかったぞ。」


 必死に起き上がろうとする師匠だが、それに反して魔力切れの症状が強く、全く思うように体が動いていない。


「ちなみにその魔法の本の名前は?」


「た、確か()()()()()()……だったような。」


「なんでまた初心者向けのやつを読まないんですか。師匠、日本にいた時も見栄を張って、難しいお菓子の本買って後悔したの覚えてませんか?」


「う、うるさい!!私ならできると思ったんだ!!げ、現に一回はちゃんと魔法を使えたぞ!!」


 まるで見栄を張って失敗した子どものように、涙目で必死に訴えかけてくる。この失敗した後、必死に弁明しようとする姿も変わってないなぁ……。


 まぁ一度魔力切れを起こしたら、三十分は動けないし、師匠には悪いけどこのまま拘束させて貰おうかな。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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