レイと共に帰ってくると……
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日が暮れて辺りが暗くなってきたところで、レイがポツリと言った。
「今日はありがとうな主。ワシに付き合ってくれて。」
「俺も楽しかったよ。こういう珍しい景色も見れたし、いい思い出になった。」
「そう言ってくれるのなら、ワシも助かるのじゃ。」
嬉しそうにレイは笑った。
「さて、そろそろ帰るかの主。あんまり遅いとドーナやランに詰められそうじゃ。」
「そうだな。夕ご飯も作らないといけないし。」
そしてレイがパチンと指を鳴らすと、俺たちの足元に魔法陣が展開され、光を発し始めた。
◇
レイとともにエルフの国の屋敷へと帰ってくると、ちょうどシア達もマドゥと遊んで帰ってきたようだ。
「あ!!お兄さんただいま!!」
「ぱぱ…ただいま!」
「二人ともおかえり。楽しく遊んできたか?」
「「うん!!」」
今日も楽しく遊んできたらしい二人の頭を撫でていると、シアが不思議そうな顔で俺とレイのことを眺めていた。
「お兄さん達は二人で、何してきたの?」
「むっふっふ〜、その質問にはワシが答えてしんぜよう。ズバリ、ワシと主は今の今まで二人ででーとをしてきたの……じゃっ!?」
話している途中で、レイの頭を誰かが鷲掴みにした。
「へぇ~?随分面白そうな話をしてるじゃない。ねぇ?」
「是非とも詳しく聞かせてほしいねぇ。」
「な、お主らいったいどこから現れたのじゃ!!」
いつの間にか、ランとドーナの二人がレイの背後に立っていたのだ。
「ワタシ達はヒイラギが帰ってきたから、お迎えに来ただけよ?そうしたら、な〜んかレイが妙なことを言ってるじゃない。」
「急にヒイラギのところに行くって、魔法で飛んでいったと思ったら……まさか抜け駆けしてデートしてたとはねぇ。」
「これからは目を離しちゃいけないわね。」
「ぬぐぐぐ、離すのじゃ!!ワシにくっついてよいのは主だけじゃぞ!!」
「はいはい、寝言は寝てから喋りなさいね〜。」
「ぬぉぉぉぉっ!!主ぃ、助けてくれぇっ!!」
「すまん、それは助けられないや。」
鬼の形相のランとドーナに、屋敷の中へと引きずられていってしまったレイ。
あれは長時間拘束されそうだな。
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