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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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見つけた魔力の痕跡

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 宝玉にかぶりついたカリンは、じっくりと味わってから、一口目を飲み込んだ。


「んっ、味はなかなか野生的だが悪くはない、乾燥させた塩漬けの肉を口にしているようだ。」


 そんな食レポをしながら、カリンは宝玉を完食すると、自分の内から溢れる力に驚いていた。


「おぉ!!これは……凄まじいぞ。」


 あのライオンの巨人の全てのステータスをモノにしたのだ。恐らく今のカリンの力は……。


 考察している最中に、カリンはおもむろに地面に拳を打ちつける。すると、大きく地面が陥没し地割れが走った。


「魔力を込めずともこの力……久方ぶりに自分が強くなったと実感したぞ。」


 心底嬉しそうに体を動かすカリン。


「しかし社長のそのスキルは反則だな。やる気になれば自分自身を最強にすることはもちろん、仲間をも最強にして、一国を造ることも可能だろう?」


「多分……。」


「では何故それをしなかった?」


「そもそも、そんな事を考えたことがなかったですね。」


 そう答えると、カリンは一瞬ポカンとした表情を浮かべたが、すぐにクスクスと笑った。


「そうか、そうだったな。此方ともあろうものが、社長の性格を忘れていた。」


 納得したように頷きながら、カリンはクルリと俺に背を向けた。


「さて、ナルダの捜索を再開しよう。時間は限られているからな。」


 そして、再びナルダの魔力を探して歩き回る。道中で何度も原生生物に襲われながらも、懸命にナルダの魔力を探した結果……カリンがとある場所でやっとナルダの魔力を検知した。


「む、見つけたぞ。ここからナルダの魔力を感じる。しかも新しいぞ。」


 カリンがナルダの魔力を感じ取った場所は、誰かが住んでいた形跡のあるボロボロの廃墟だった。


「この下へ続いている。ということは、どこかに下に続く入口があるはずだ。」


 彼女は廃墟の床を入念に調べていく。


「魔力の痕跡はここに残っている。」


 ナルダの魔力の痕跡を辿り、彼女は床に無造作に置かれていた不気味な銅像を手に取った。


 するとガコン……と床が開き、下へと続く階段が現れた。


「なるほど、これが鍵だったというわけか。社長、これは罠やもしれんが……入ってみるか?」


「ナルダが中にいる可能性もあるんですよね?」


「かなり薄い可能性だが、望みはあるかもしれん。」


「なら行きましょう。」


 そして俺とカリンは、隠されていた地下室へと足を踏み入れるのだった。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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