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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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未開の地の存在

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 翌日……俺はカリンにナルダの調査の供をしろと言われ、断ることもできず彼女のお供をすることになってしまった。


 お互いに眠い目を擦りながら、カリンはテーブルの上に見たことがないほど大きな地図を広げた。


「随分大きな地図みたいですけど。」


「これはこの世界の全貌を描いた、唯一の地図だ。三種族が住んでいる大陸が、この地図の中央にある丸い大きな大陸だ。」


 カリンが指をさした地図の中心にある丸い大陸は、地図の中でも唯一しっかりと色がつけられて描かれていた。

 しかし、俺たちが立っているこの大陸の他にも、巨大な大陸は存在しているようだが……それらには全く色付けされていない。それがすごく不思議だった。


「ちなみになんで、こっちの大陸とかは色がついてないんですか?」


「此方らが住んでいるこの大陸以外は、未だしっかりとした探索が済んでいない未開の地だ。」


「しっかりとした探索ができてないのに、よくこんな地図が用意できましたね。」


「探索をせずとも世界の地形を把握することは、魔法で可能だ。」


 そしてカリンは、短い杖でその未開の地である大陸のある場所を指し示す。


「ナルダの最も新しい魔力を感じ取ったのはここだ。」


「魔力を感じ取った……って、ここに足を運んだんですか?」


「うむ。此方は初めから、ナルダはこの大陸に潜伏しているとは思っていなかった。故にこの未開の地に自ら赴き、ナルダの魔力を探していたというわけだ。」


「その未開の地って結構危険なんじゃ?」


「危険も危険だ。生存競争を生き抜くために進化した魔物が、そこら中に蔓延っている。」


 カリンの話を聞く限り、かなり危険な大陸なのは理解できた。そして彼女が今日、俺を連れて行こうとしている理由も。


「つまり、俺は邪魔をしに襲いかかってくる魔物を蹴散らせばいい……ってわけですね。」


「理解が早くて助かるぞ。そういうことだ。ナルダの魔力を探っている間、此方を守ってくれ。」


 そしてカリンは、椅子から立ち上がると屋敷の床をコツコツと、2回足の爪先で叩いた。すると、そこを中心に大きな魔法陣が現れた。


「では参るぞ社長。向こうの大陸では何が起こるか、此方でも予想がつかぬ。常に辺りに気を配り、微細な変化も見逃さないようにしてくれ。」


 その注意喚起を聞き終える頃には、魔法陣が強烈な光を発して、俺とカリンの体を飲み込んでいた。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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