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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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エートリヒからの報酬

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


「お待たせしました、こちらですね。」


 二階から降りてきたミースは、黒色小さな箱を携えていた。


「中身を見てもいいか?」


「もちろんです。コレ、鍵です。」


 彼女から小さな鍵を受け取って、黒い箱の鍵穴に挿し込んだ。そして軽く回すと、カチ……と音を立てて黒い箱の蓋が少し浮く。


「開いたな。」


 いざ黒い箱を開けて中身を見てみると、そこにはまた大小さまざまな鍵がたくさん入っていた。


「おぉ、思ってたよりも多いな。」


「当然ですよ〜、あんなに大きいんですから。鍵もいっぱい必要です。」


「まだ俺は実物を見てないから、どんな感じか分からないんだが……ミースから見てもかなり大きいか?」


「大きいなんてもんじゃないですよ!!なにせ、この街で一番大きな建物なんですから。」


「そいつは楽しみだ。ありがとなミース、また今度ゆっくり来るよ。」


 鍵をマジックバッグの中へと入れ、ミースへとお礼を告げてからギルドを後にした。そして一直線にある場所へと向かっていると、道中でグレイスが質問を投げかけてきた。


「ヒイラギさん、これからどこに行くっすか?」


「もう着いたぞ。」


「え!?」


 エミルの街を全て見下ろせる位置にある、巨大な屋敷……その門の前に俺はたどり着いた。


「まさかこんなに大きな屋敷を用意してくれるとはな。」


 巨大な門の中心にぽっかり空いた鍵穴へ、もらった鍵の中で一番大きな鍵を挿し込んだ。すると、ガチン……と重厚な音が響き、ゆっくりと門が開いていく。


「あ、開いちゃったっす〜。」


「さ、中にはいるぞグレイス。」


「い、いいんすか?こんな所勝手に入っちゃって……。」


「普通はダメだが、もうここは()()()()だからな。」


「えぇ!?これからここに住むっすか!?」


「ま、そうなるかな。」


 驚きながら辺りを飛び回るグレイスと共に、広い中庭を進む。


「実はこの屋敷って、何十年と人が住んでなかったらしいんだ。」


「廃墟だったってことっす?」


「まぁ、一応ある程度の管理はされてたみたいだけどな。今回俺達がここを譲り受けるってなったから、大急ぎで補修とか、整備の手が入ったらしいな。」


 突然決まった事だから、まだ広い中庭には花とかそういう飾り気のあるものは無い。最低限、雑草は抜いてあったり、花壇が整備されてあったりと、そんな感じだ。

 後は俺達が好きなようにいじっていけば良い。


 そして屋敷の玄関口へとたどり着き、大きな扉を見上げていると……。


「中には入らないっすか?」


「中に入る時は、明日みんな一緒に……って決めてるんだ。今日は軽く下見に来ただけさ。」


 きっとみんないい反応をしてくれると思う。明日が楽しみだな。


「さ、グレイスそろそろ帰ろう。お腹すいただろ?」


「ペコペコっす!!」


 楽しみを明日に残して、俺はグレイスとともにみんなの元へと帰るのだった。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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