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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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社員特権

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 翌日、営業を開始すると早速昨日入社したばかりの新入社員エルフ達が、スイーツを求めてやってきた。


「ヒイラギ社長、おはようございます!!」


「おはようアンネ。」


「えへへへ、早速社員特権を使いに来ちゃいました。」


「それは結構なことだ。で、何を買ってくんだ?」


「えっと……あ!!これ昨日社長が作ってたお菓子ですよね?」


 アンネは欲張りアイス大福を指差した。


「よく見てたな。コレが今日の新作だ。」


「買ってもいいですか?」


「もちろん、買って食べて味を覚えてくれ。」


「それじゃあ3個くださいっ!!」


 アンネは欲張りアイス大福を3個社員特権で買っていった。


「それじゃ、また夕方お願いな。」


「はーい!!」


 アンネが去っていくと、次に来たのもまた新入社員の子だった。


「あ、あの……お、お疲れ様ですヒイラギ社長。」


「あぁお疲れ様、ハリーノ。」


「はわわわ、わ、私の名前覚えてくれたんですね?」


 ハリーノは溌剌(はつらつ)なアンネとは対照的で、少々おどおどした性格だ。


「当然、社員みんなの名前は覚えてるぞ。」


「にに、人間って怖い人ばっかりかと思ってましたけど……ヒイラギ社長は優しいですね。」


「ま、人間にも色々いるってことだな。で、ハリーノは何を買ってくんだ?」


「えと……そのアンネちゃんと同じやつを2つと、どら焼きが5個欲しくて。」


「欲張りアイス大福とどら焼きだな。ちょっと待っててくれ。」


 袋に欲張りアイス大福とどら焼きを入れて、ハリーノに手渡した。


「ほ、本当にお金払わなくてい、いいんですか?」


「あぁ、ハリーノはうちの立派な社員だからな。役得だと思って受け取ってくれ。」


「うへへ…あ、ありがとうございます。」


「それじゃあ今日の夕方、またよろしくな。」


「もちろんですヒイラギ社長〜。このハリーノ、身を粉にして働きます〜。」


 嬉しそうに表情を歪めながらハリーノも去っていった。そして他の社員達とも話しながら販売を続けていると……ニッコニコの笑顔で、こちらにカリンが歩いてきた。


「社長よ、そなたの会社に入った我が子らはどうだ?」


「みんな真面目で覚えが早くて、とっても助かってますよ。」


「うむうむ、それはとてもよろしいことだ。此方としてもとても喜ばしい。……それはそれとしてだな社長よ。一つ問題が生じたのだ。」


「へ?何がです?」


「その〜……そなたの会社の社員になると、ここの甘味が無料になるだろう?」


「そうですね。」


「……それがなんとも魅力的らしくてなぁ。そなたの元で働きたいと、此方の元へ訪れる我が子らが後を絶たんのだ。」


 そ、そんなに人気になってしまっているのか。これも嬉しい誤算だな……。後でそれについては何か対策を考えよう。


 

この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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