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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第5章

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エルフの年齢基準

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 夕食を食べ終えたところで、フィースタは俺の頭の上に居座るハチのことについて問いかけてきた。


「あの、先程から気にはなっていたのですが……その頭の上のハチさんはどうしたのですか?」


「あぁ、こいつは俺の仲間が監視役で寄越してくれたんだ。」


「お仲間さん……それは、人間の方ですか?」


「まぁ人間も勿論いるけど、獣人もいたり、ドラゴンもいたり……色々だ。」


 頭の上にいたハチを両手で掴むと、テーブルの上に持ってきた。


「フィースタは虫は嫌いか?」


「いえ、寧ろ好きかもしれませんね。特にこういう自然にとって欠かせない、大事な役目を持っている虫は特に。」


 少し愛おしそうに、彼女はハチのことを撫でている。


「あ、すっかり伝えるのを忘れていました。実は先程、エルフの長老達とあなた様のことを話してきたんです。」


「エルフの長老?」


「はい、私よりもずっと長い時を生きてきた先輩方です。」


「ほぅ……。」


 …………待てよ?確かさっきフィースタは何気なく50年前の世界樹の様子を語っていたが、彼女はもしかしなくても、俺よりも遥かに歳上なのではないだろうか?


 と、そんな事を考えていると、こちらの考えを読み取ったのか、彼女は少しムッとした表情を浮かべる。


「今、歳の事を考えていましたね?」


「げっ!?な、なんでわかった?」


「ふふ、顔にそう書いてありましたよ。」


 ムッとした表情から一変、クスリと彼女は笑うと、とんでもないことを言い出した。


「エルフの認識では、100歳まではまだまだ子供なんですよ。100を超えてようやく成人……そして齢200を超えれば長老と呼ばれるようになるんです。」


「100歳で子供……。じゃあ俺はいったい。」


「さしずめ、あなた様は私達の基準で言わせてもらえば赤子も同然……といったところでしょうか。」


「まさかこの歳になって、本当の意味で赤子扱いされるとは思ってなかったよ。」


 思わず一つため息を吐いていると、フィースタが話題を戻す。


「それでですね、先程長老達と話し合った結果……私の同伴さえあれば、あなた様のこの国での行動を制限しないと、決定しました。」


「お、ってことはフィースタが一緒なら、この国を見て回っても良いってことか。そいつはありがたい。」


 俺自身この国をたくさん見て回りたかったんだ。その枯れ始めている世界樹の様子も見てみたいし、何よりそこに咲いている雌花には、大変興味をそそられる。


 明日にでも、フィースタの時間がある時にこの国を案内してもらおうかな。きっといろんな発見があるはずだ。



この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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