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転生料理人の異世界探求記(旧)  作者: しゃむしぇる
第1章

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シアミーツドーナ

ブックマークやいいね等とても励みになりますのでよろしくお願いいたします。


 さてじゃあいよいよ本題に入るとしよう。シアのことをドーナに話すのだ。


「実はもうひとつ話がある。」


「ん?まだ何かあるのかい?」


「どちらかと言えばこっちが本題だ。俺の事情同様、絶対に他言無用でお願いしたい。」


「あ、あぁわかったよ。」


 少し驚いた様子を見せながらもドーナは頷く。それを確認した俺はシアに声をかけた。


「シア、もう出て来ていいぞ。」


 俺の声に応じてバッグの中からシアがぴょんと飛び出し、ドーナの前に姿を現した。


「なっ!?そ、その耳っもしかしなくても獣人族じゃないかい!?な、なんでこんなところに……。」


 いざシアを目の前にした彼女は、あまりに驚きすぎて固まってしまっている。そんなドーナの姿を目にしたシアは、首をかしげてこちらを見てきた。


「ヒイラギお兄さん、このお姉さんはいいヒト?」


「あぁ、大丈夫だ。信用できるいい人だ。」


「そうなんだ!!は、初めましてシアです!!よ、よろしくお願いしましゅっ!!はぅ……噛んじゃった。」


 俺以外の人間を見て緊張したのか、シアは自己紹介の最後で噛んでしまった。


 シアの渾身の自己紹介だったはずだが、ドーナはどうしてか、ぽかんと口を開け呆気にとられたまま、問いかけてくる。


「あ、あのさヒイラギ、この子必死に何か伝えようとしてるみたいなんだが……なんて言ってるのか、さっぱりわからないんだよ。」


 そうか、ドーナは俺のように言語理解のスキルを持っていないから、シアの言葉がわからないんだ。そのことをすっかり忘れていたな。

 まぁ、シアの言葉を俺が通訳してあげればいいだけの話か。


「『初めまして、私はシアです。よろしくお願いします。』だってさ。」


「な、なるほどねぇ。……って何でヒイラギは獣人族の言葉がわかるんだい?」


「そういうスキルを持っているからな。まぁ俺のことはさておき、今日から俺がこの子の面倒を見ることになったから、それを知ってもらいたかったんだ。」


「そういうことかい、まっアタイが力になれることがあったら言っておくれよ。」


 ドーナもどうやら協力してくれるようだ。これで協力者が一人増えた。ドーナはこの街でも顔が広いだろうし、彼女の協力を得られたのは大きい。


「すまないがよろしく頼む。」


「任せなよ。」


「ありがとう。後でしっかりお礼はさせてもらう。」


「別にいいのに、まっ楽しみにしとくよ。」


 いろいろと彼女には借りがあるからな、それを返さないというわけにはいくまい。


「それじゃあ、そろそろ行くとするよ。時間を取らせて悪かった。あ、あと紅茶美味しかったよごちそうさま。」


「あっ!!あぁ、何かあったらまた来なよ?」


「お姉さんまたねっ!!」


「シアがお姉さんまたね。だってさ。」


 ドーナに手を振って、シアは再びバッグの中へと入っていった。シアが入ったバッグを肩から提げ、俺は彼女に別れを告げて部屋を後にした。


 さぁ、次に向かうは服屋だ。


この作品に対する感想、意見などなどお待ちしています。こうしたほうがいいんじゃない?とかそういったものは大歓迎です。単に面白くないとかそういった感想は豆腐メンタルの作者が壊れてしまいますので胸の内にとどめていただければ幸いです。

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― 新着の感想 ―
[一言] サブタイを「シアミーツドーナ」に変更した方がいいかもですね。
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