珍しいロックリザードを探して
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山を登っている最中、俺はあることを考えていた。
オリハルコン等の貴重な鉱石は山の表面にあるとは考えにくい。それにともなってそれらを主食としている奴等も、恐らくは見つかりにくい場所にいるはず。
「ヒイラギ考え事かい?」
「あぁ、どうすればオリハルコンとか珍しい鉱石を見つけられるか考えていた。」
「何かいい方法は思い浮かんだかい?」
「多分だが、この山にはいくつか洞窟があると思うんだ。珍しい鉱石を食べるために魔物が掘った穴がな。」
「なるほど…ねぇっ!?」
「ッ!!危ない!!」
足元が崩れて落ちそうになっていたドーナの手をつかみ、何とか落下を防ぐことができた。
「離すなよ?今引き上げるからな。」
両手でドーナを引き上げる。
危なかった、後少し反応が遅れていたら掴めなかったかもしれない。
「あ、ありがとう、助かったよ。」
「無事で何よりだ。」
それから少し進むと、地面に奇妙な穴が開いているのが目に入った。
「この穴はもしかして……。」
一度試してみるか、手のひらに魔力を集中させてスキルを発動させる。
「ウォーターブレス。」
俺の手から大量の水が穴へと向かって注がれ始めた。
そんな光景にドーナが首をかしげる。
「何してるんだい?」
「今にわかると思う。」
注ぎ続けること数分で穴から水面が見え始めた。そこで水を注ぐのを止めて水面を観察してみると……。
「な、なんかすごい泡が出てきたよ!?」
ぼこぼこと水面に大量の泡が浮き始める。
「さぁ出てくるぞ。」
直後、水面から何かがザバァッ!!と飛び出し俺たちの近くの地面に転がった。
一見ロックリザードと同じ外見だが、今まで見たロックリザードとは明らかに背中にくっついている鉱石が違う。
青白く光輝き、神々しささえ感じる。どうやらこいつは当たりらしい。
「クルルルルゥ。」
ロックリザードはこちらを睨み付け喉を鳴らして威嚇している。どうやら逃げるつもりはないようだ。
まぁ、こちらも逃がすつもりもないんだが。
攻めの構えをとり、ロックリザードへ一気に距離を詰めた。そしてロックリザードの頭を打突しようと腕を前に突き出したその時だった。
「ッ!?なんだ!!」
ロックリザードの手前で何か見えない壁のような物にぶつかり、拳はロックリザードへは届かなかった。
驚いている俺にロックリザードは尻尾を凪ぎ払い攻撃してきた。
「くっ!!」
何とか後ろに下がりよけることはできたが、近くにあった岩がまるで熱されたナイフで切られたバターのようにスパッと両断されていた。
ふぅ、ロックリザードは纏ってる鉱石で強さが変わるって言ってたが……こいつはさっきまでのロックリザードとは次元が違う。
(さてどう攻めようかな。)
ロックリザードとにらみ合いながら、見えない壁の攻略法を考えるのだった。
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