拠点を探して
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安全を確保した後、みんなのことを呼びに行く。
「もう大丈夫だ、みんな出てきていいぞ。」
「お兄さん怪我してない?大丈夫?」
「あぁ、大丈夫だ。心配してくれてありがとう。」
シアの頭を撫でていると、ランが外の様子について聞いてきた
「外はどんな感じだったの?」
「かなり悲惨な状態だ。獣人族の人たちはみんな殺されてたよ。」
「なんてことだい……。」
そしてみんなで外に出ると、シアがきょろきょろと辺りを見渡して、集落の隅にある廃墟を指さした。
「あそこがシアのお家だったの。」
「そうだったのか。気分が悪くなったらすぐに言うんだぞ?」
「お兄さんと一緒に住んでるお家があるから、シアは大丈夫!!」
本当に強い子だ。このぐらい幼い子供ならもっとショックを受けてもおかしくないはずなのに……。
だが、いつ…何をきっかけに心に変化が現れるかはわからない。シアの変化には気をかけておかないと。
「それにしてもひどいわね。」
「全部めちゃくちゃじゃないか。」
「あぁ、あんまりにもひどすぎる。なるべく急いだほうがいいかもしれないな。」
このように集落が滅ぼされているのを、国が黙って見過ごすわけがない。集落を守るのに手が回っていない証拠だ。
この辺の集落は、ほぼほぼ壊滅していると思ったほうがいいな。
だがこうも考えられる。ここは今、死の軍勢の背後……うまくやれば死の軍勢と戦っている獣人族と挟み撃ちができる可能性がある。
「とりあえず今日はこの辺の安全な場所を確保して拠点にしよう。それで明日は奥に進んで、できれば生きている獣人族に出会えればいいんだがな。」
辺りの様子に気を配りながら、拠点にできそうな場所を探すのだった。
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