リカーガレオスの味は…
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宴会が始まったところで、俺はさっそくリカーガレオスの料理を食べ始めることにした。まずはステーキから食べてみようかな。
「最初はステーキから食べてみよう。」
リカーガレオスのステーキは箸で切れるほど柔らかく、切ってると透明な脂がじゅわっと溢れ出してくる。
「いただきます……はむっ。」
一口サイズに切り分けたリカーガレオスのステーキを口に運ぶ。そして噛んでみると、鳥の胸肉のような食感で噛めば噛むほど、旨味の強い肉汁が溢れ、繊維がほぐれていくような感じだ。
「んっ、これは美味いな。確かに淡白だけど旨味が強い身だ。ニンニクとの相性も良い……ご飯のお供に最高だな。」
ステーキを味わっていると、俺と同じくしてステーキを味わっていたシア達も目を輝かせていた。
「お魚さんのステーキ美味しいっ!!」
「これだけで…ごはんなくなっちゃう。」
「お肉に負けない美味さっす〜♪」
「もっと食べるじゃ〜っ!!」
一方煮付けとフライを食べていた面々は……。
「う〜ん♪この甘辛い味付け……最高にご飯が進むわ〜。」
「フライも最高だよ。ソースで食べても、タルタルソースで食べても相性抜群だねぇ。」
そうして皆一様に料理を楽しんでいる最中、今回リカーガレオスを釣り上げたフレイとその姉リリン、ライラの3人は何にも手を付けず、じっ……と鍋が出来上がるのを待っていた。
「り、リリン達は鍋ができる間に他のを食べないのか?」
「ボクはお鍋から食べたくて、ずっと待ってるんだ〜。」
「私もフレイと同じよ。」
「お嬢様方が召し上がる前に私が食べるのは礼に反する。」
「そ、そっか。」
すると、3人の期待に応えるようにコトコトと鍋が出来上がりを知らせ始めた。
「おっ、できたな。」
沸いた鍋の蓋を開けると、閉じ込められていたリカーガレオスと野菜から出た香りがブワッと、蒸気とともに溢れ出した。
「ヒイラギさん!!もう食べても良い!?」
「あぁ、たくさん食べてくれ。」
「やったー!!って、ちょっとお姉様!!割り込まないでよ!!」
「私もこれを待ってたのよ!!たまには姉に先を譲りなさーい!!」
「まぁまぁ喧嘩しないで……具材はたくさんあるんだから。」
2人の争いをそうなだめている最中、素早くシュッシュッ……と黒い影が鍋の上を通り、具材がいくつか消えた。もしやと思いライラの器に目を向けてみると、彼女の器の中には、ほんの少しの野菜と大量のリカーガレオスの切り身が入っていた。
すると俺の視線に気づいたのか、彼女は人差し指を口に当て、リリン達には黙っていろと合図を送ってきた。
(ライラって、こういうところはちゃっかりしてるんだよな。)
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